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2007/12/30

とりは、やはり、「雲のうえ」お声。

Mojikouいちおう、一年という区切りをつけてみると、今年の貴重な体験として『雲のうえ』をはずすことはできない。

ここしばらく、『雲のうえ』お声を掲載してないが、ブログなどは拝見しているし、メールもいただいている。こういうお声は、自分の体験を整理し、何かに生かしていくためにも、とてもありがたい。

なかでも、先日いただいたメールは、ていねいな長文で、優れた編集者らしい視線、とても内容が豊か、思うことが多かった。

牧野伊三夫さんとおれを引き合わせるという、とんでもないことをしてくれたひとからだ。数年前、西国分寺でだったかな、ワレワレは一緒に飲んだ。それ以来、三人で顔を合わせたことはないのだが、この夏の北九州取材のとき、門司港の梅月という甘味屋から、いまここにいるよと牧野さんと電話したのだった。彼は、門司の出身で、よく梅月を利用していた。

できたら三人で、何かやれる機会があればなあと思う。そう思うと、すぐ思いつくのは、一緒に飲むことだったりして……。

070720moji_manryuとにかく、このメールをいただき、うれしくて、そして彼が手術後だと知って、とりあえず電話をした。だから、おれのメールの返信はない。年が明けてから、返信と自分の整理の意味をこめて書くツモリ。ま、とにかく、牧野さんとおれを引き合わせてくれた方に、それなりのお礼になる仕事はできたかなと、ホッとしている。ホッとして、このメールを胸の中で反芻しながら、酒を飲むとしよう。

それでは、みなさん、よい年を迎えましょう。
新年の営業は、4日からです。
画像は、門司港にて。


ごぶさたしております。やっと「雲のうえ」の食堂号拝読しました。いやーもうすごくよかったです。
昨日牧野さんの個展に行って拝借して電車で読んで、また風呂につかりながら読み返しました。
感激したのは、平民食堂とか梅月とか地元の食堂が出ているからもちょっとあるけど、それより何より、遠藤さんの文章がいいからです。
僕なんか言うのはおこがましいですけど、こんないいルポ、久しく読んでなかったですよ~。
食堂ってのがどういうところなのか、伝わってきますもん。
と同時に、ここには北九州の食堂のことが書かれていますけれども、それを通した類いまれな食堂論、食文化論になっています。
でもその方法が、大上段に構えるでなく、さりげないっていうか。
あくまで、食堂の中に入って、食べて、飲んで、しゃべって、そこから離れることなく、でも要所要所で遠藤さんがそれらの意味を問い直し、意義づけていく。
やっぱり大衆食堂のことを本当に愛し、考えてきた遠藤さんでなければ書けない文章なんですよね。
ここのところずっと、取材したことを書かないライターの文章にウンザリしていたので、なんかつき物が落ちたっていうか、これだ!僕が読みたかったのは!
と。
せっかく取材して、いろんなもの見て話を聞いてるのに、それをごっそり捨てちまって、資料とか思い込みで文章をつくってしまう。
学ぶこと、考えることはそこにしかないのにーー。
それから、思ったのは、これは作家のエッセーでもないし、単なるライターのルポでもない、これは遠藤さんがあえて編集的なスタンスで書かれているのもあるんじゃないかと思いますが、それが逆にいいんですよね。
だから原稿の面白さが企画・媒体の面白さと表裏一体化してます。
こういうことがやれる媒体は、うらやましいなあ。

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