「B級」とは、ジャンクでアナーキーでソウルフルな大衆食のこと。
2008/04/22「八戸の片町朝市は、小粒だけど、素晴らしかった。追記。」に、片町朝市には「なんとも、ジャンクでアナーキーでソウルフルなうまい食べ物がそろっていた」と書いた。
そこに、「B-1グランプリ事務局長の今野晴夫さん。この方に会うために八戸へ行ったのです。今野さんとB-1グランプリのことも近日中に書きます。タブン」とも書いた。
「B級ご当地グルメの祭典! B-1グランプリ」は、もとをたどると八戸の「八戸せんべい汁研究所」にいたり、そのまたもとには八戸せんべい汁研究所の事務局長の木村聡さんがいる。すべては木村さんから始まった、といっても過言ではない。
今年の「B-1グランプリ」は3回目で、11月1日2日福岡県久留米市で開催される。たった3回目なのに、1回2回と連続グランプリに輝いた静岡県富士宮市の「富士宮やきそば」と共に、全国区に知れわたることになったのだが、事務局は八戸にある。
B-1グランプリ、八戸、せんべい汁、富士宮やきそば、どれをとっても「B級」で、大都会的(東京的中央的)な神々しさ(ハッタリや大言壮語)はない。そもそも、せんべい汁だのやきそばだのといっても、これまで「B級」といわれてきたようなものと、かなりちがう。たとえば、ただ価格や経済がB級なだけで、なにやらA級並のしかめっつらして能書きをたれる職人芸やグルメのイメージではない。ご気軽お気楽お笑い気分なのだ。
そこが、このB-1グランプリを支える食文化の特徴であり可能性であり、だからこそまちづくりのエナジーになるのだと、おれは今野さんや木村さんの話をきき、さまざまなせんべい料理を食べ、さまざまなせんべいシーンをみて、そうおもった。その詳しいことは、原稿に書いて、雑誌が発行になるまで、ご覧いただけない。
とにかく、お二人に案内されて、いろいろなせんべい料理を食べたのだが、せんべいの天ぷら(小麦粉のせんべいを小麦粉の衣で揚げる!近親相姦か。これが、イケル。)で、ガーンと頭を殴られ、最後に八食センター(八戸卸売り市場、八戸食品センターの略称が正式名称になったもの)で、ヤケクソのように大量陳列されたせんべいの山を見たあたりで、おれは働く日常のなかにあった「そんなもの」「へんなもの」こそ「B級」なのであり、それはジャンクでアナーキーでソウルフルな大衆食のことだとひらめいた。
そして、たとえば「B級映画」などとくらべ、なぜか偉そうな印象だった「B級グルメ」の、「B級」のモンダイについて、自分なりの把握ができた。
とにかく、小麦粉が原料の「南部せんべい」といわれるが、盛岡とはまるでちがう、八戸のせんべいの食べ方は、ジャンクでアナーキーでソウルフルこのうえない、つまり一言でいえば激しくパンクしている。そのことについて書きたいのだが、きょうは、ここまで。
そういう「B級」が、まだ各地にいろいろあるはずだ。
第3回の久留米は、いまや「やきとり」で有名だ。おれはまだ久留米へ行ったことがないが、今野さんに話を聞いて、エッ、久留米のやきとりって、そんなにふだんの生活なのかとおどろいた。やきとりでパンクしているのだ。しばらくB-1グランプリから目が離せない。
画像上 八戸市鷹匠小路、ロー丁れんさ街「おかげさん」のせんべい汁。「おかげさん」と各種せんべい料理は、あらためて紹介したい。ほかの料理もなかなかよい。
画像中 八戸漁港の朝市で売っていたせんべいの天ぷら。むかしから、このように天ぷらでも食べていたのだという。
画像下 八食センターのせんべい売場。
当ブログ関連
せんべいで赤飯をサンドした画像がのっている2008/04/19「雨のなか底を打ったか不調のテレビ収録、見よ八戸せんべい生活。」
関連サイト
第3回B-1グランプリ久留米 公式サイト…クリック地獄
『ウィキペディア(Wikipedia)』B-1グランプリ…クリック地獄
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