« 太田尻民芸展。 | トップページ | さすがに疲れた。 »

2008/10/25

きのうの続き。銭湯は大衆酒場にしてほしい。

Kyoudou_sento02引っ越してから、都心へ行くのは初めてだ。以前の最寄駅は京浜東北線の北浦和駅で、電車の本数が多かったが、こんどは、ローカルな宇都宮線の東大宮駅で、時間帯によっては、1時間に4、5本になってしまう。イチオウ電車の時間を確かめて出かけた方がよい。駅までの徒歩は前より短くなったし、電車に乗ってしまえば停車駅は少ないから、都心までの時間はかわらない。新宿まで約1時間。電車賃が、380円から570円に。

小田急線に乗換え、経堂の太田尻民芸展の会場へ。古い木造の二階建て民家だった。近頃のギャラリーというと、外観からコジャレたカワイイ汚い欲望のオーラに満ちているが、ここはそうではない。古い木造の造りが、そのままむき出し。あまり手を加えない最低限リノベーションといったところか。

一階は会場の一間だけ。10畳ちょいの広さで、前は飲食店だったらしく、奥にその残骸が残っている。倉庫か車庫のようなガランとした空間の真ん中に、夜店や朝市の感じで、板を置き、敷物をかぶせ、その上に太田尻智子さんの作品が置いたり、天井からつるしてある。時流のカワイイ薄汚い知性とは対極の独特の個性。照明を薄暗くすれば、お化け屋敷になりかねない。

3、4歳の子どもが、やや興奮気味によろこんでいる。ガキだからカワイイの好きというのは誤解で、成長するにしたがい子供心はカワイイものという誤解を身につけるのだろう。いつまでも、ありのままにむかう子供心を持っているならば、とくにカワイイの好きに偏執することなく、太田尻作品のようなものに興味を持つはずだ。ということは、カワイイの好きは大人になった証拠か?大人の薄汚れた素晴らしい知性を持つほど、カワイイのが好きになる。そういうことかもな、とか、酒を飲み作品をみながら考える。

ザキノ夫妻の家は出来上がり9月の末に引っ越したばかり、会場の近くだとか。俺のほうは家を建てる話もなかったころから進んでいて、もしかするとこっちが早く引っ越しになるんじゃないかとおもっていたが。ザキノ夫妻は、西荻のアケタで、不破大輔さんのベースソロを聴いたとかで、今度一緒に行くことにする。

須田さんの事務所は下北沢への移転が終わり、1か月ぐらいのうちに飲食営業のスペースも始まるとか。またアレコレ新しいプランが期待できそうだ。

Kyoudou_sento01

20時に会場は閉めバー大田尻家へ移動。すずらん通り、経堂駅と大田尻家のあいだにあった、銭湯「塩原湯」に閉店の貼り紙。見ると「八十年に渡り営業を続けてまいりましたが、重油の高値、家屋の老朽化などの影響もあり、このたび六月三十日をもって廃業することになりました」とある。

このあいだ、わめぞ月の湯古本市のとき、洗い場に座布団を置き、酒などを飲むことをしたのだけど、岡崎武志さんと飲みながら、銭湯の廃業のあとは、こんなぐあいに洗い場や脱衣所に座布団を置いて酒場にして欲しいねと話していた。浴槽の上に板を張れば、高座になって、寄席にもなると岡崎さん。いいリノベーションなのにと思い出す。

「リノベーション」というと大げさに考えすぎる面もあって、それはカネがかかりすぎることにもなる。利用の仕方のソフトを優先しながら、ということが必要かな。

大田尻家での宴会のたいがいは、すでに書いた。なんだか話は銀杏BOYZとパンクのことになり、太田尻民芸展の会場の二階をデザイン事務所にしているアレックスさんがパンク好きだったりで、あれこれ盛り上がり、いつものことながら、これからというところで、帰らなくてはならない時間に。

まちがえて北浦和へ行かないようにとキンチョーしていた。帰り着いて、ユラユラしながら、前のエントリーをアップ、ばたんと寝る。

楽しいねえ、太田尻家。二年前に結婚して千葉のほうへ引っ越したひとも来たり、いい人間のつながりができている。

| |

« 太田尻民芸展。 | トップページ | さすがに疲れた。 »

コメント

こちらこそ、楽しく過ごさせていただき、ありがとうございました。

宮地さんご夫妻、大田尻家にお似合いでしょうな。

また寄らせてもらいます。

投稿: エンテツ | 2008/10/27 07:43

忙しい中有り難うございました!
エンテツさんの周りに座った連中がずいぶん喜んでましたよ、ちょっと羨ましいくらい。

昨日は古書放浪のご夫婦が来てくれました、
いいご夫婦ですねぇ、私達の知人とも意外な
つながりがあり、驚いています。

また一緒に呑む機会を楽しみにしています。

投稿: タジリ | 2008/10/26 13:39

この記事へのコメントは終了しました。

« 太田尻民芸展。 | トップページ | さすがに疲れた。 »