世界傑作劇場閉館。「古きよき」薔薇と桃色の宴。
すでに紹介のとおり、3月1日は、世界傑作劇場閉館の日。前夜の二日酔いが残るまま出かけた。劇場につくと、前に山崎邦紀監督が、またもや故郷の舘岩村の消防団の法被を着て立っていた。
そして。と、詳しく書きたいが、二晩続けて泥酔で三日酔いぐらいの状態のうえ、もろもろ綱渡り状態になってしまい、余裕がない。
とりあえず、これだけ書いておく。
舞台挨拶で、山崎監督と壇上に上がった、3人の男優の若い一人、20歳そこそこだろう人、しっかりした話をしたが、「こういう古きよき薔薇映画や薔薇映画館は残ってほしい」と言った。「古きよき」という言葉は、まさに、こういうときにこそ使うものだろうと思った。
監督によれば、薔薇専門映画館は、この閉館で全国に4か所だけになるそうだ。そのうちの一館は、前に画像も掲載した、北九州市の小倉駅そばにある「名画座」だ。
2008/09/21「負の遺産」とかいうが、それは「正の遺産」と一体なのだ。
北九州のみなさん、是非、山崎監督の作品を見てください。
打ち上げ飲みには、20名ばかりの人たちが参加した。京都から来られた人もいた。
世界傑作劇場閉館の支配人は、佐々木正さんだ。約1年前、ピンク映画館の大宮オークラが閉館したときの支配人でもある。飲みながら貴重なお話を聞くことができた。
二次会は、御徒町の鳥園だった。オークラの関係者以外は、ほとんどの方が参加した。いい飲み会だった。いつもカネ勘定している鳥園のおやじ、トシを聞いたら91歳だ。
仕事が残っているため、早く帰ろうとしたのに、赤羽まで帰るエロ出版老舗の一水社の多田さんにつかまった。競馬で勝ったぶんぐらい奢るというので、ただ酒に意地汚いおれは誘いにのって、鶯谷の信濃路へ。多田さん、ごちそうさまでした。
そこで、なんと、吸うさんにも会った。貴重なものをいただいた。ありがとう。いい日だった。
泥酔記憶喪失帰宅。朝目が覚めたら、着替えもしないで布団の中だった。
とりあえず、そういうこと。山崎監督の映画については、あとで書く。たしかにピンクより、かなり気合の入り方がちがう映像だった。やはり、ソクラテスだのニーチェだの折口信夫だのと、リクツっぽいのだった。
山崎監督のブログ…クリック地獄
撮影した記憶がないのだが、いい写真だ。「古きよき」エロを担う三人。『出版業界最底辺日記 エロ漫画編集者「嫌われ者の記」』(ちくま文庫)の著者、塩山芳明さん(クリック地獄)は、今月中に新著『出版奈落の断末魔~エロ漫画の黄金時代~』が出版になるらしい。今回の作品ではプロデューサー役だった、『女が映画を作るとき』(平凡社)の著者、浜野佐知監督。若い美形の男が多かった打上げで「こんどは薔薇を撮りたい」と言った。競馬好きの多田在良さんは、小倉まで競馬をやりにいき、「雲のうえ」5号に掲載の玉川食堂で食べてきたそうだ。
山崎監督、佐々木支配人、ありがとうございました。
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コメント
傑作さま
そうですね、「確実」な話は、私は直接聞いてないのですが、ナントナク再開は無理のような、あきらめているよな「印象」でありました。
ただ、傑作劇場が入っていたビル全体が建て替えであって、完成したビルに何が入るか計画が確定しているようでもなく。そのへんを決めるのは「上」の人たちなので、よくわからない。だけど、再開は無理そう、という「実態」だったように思います。
上野に一館ぐらいあっていいと思うのですが…はたして。
投稿: エンテツ | 2009/04/17 13:09
傑作劇場はホームページでは休館になっていて、来年の夏に再開のようなことが書いてありますが、実質的には閉館ということになりそうなんでしょうか?
劇場の支配人から直接話を聞かれているみたいなので、そういうことなんでしょうね。
もう復活は無理なんでしょうか、ザンネンです。
投稿: 傑作 | 2009/04/17 12:19
ヤマザキです。お礼が遅れて申し訳ありませんでした。翌日からまた老母のホスピスに通ったり、月末に日本近代文学館で開かれる尾崎翠シンポジウムの打ち合わせで千葉に行ったり、一人でてんやわんやしていました。
大兄は何度か早く帰ろうとしていたのに、みんなで引き止めてしまったようで、まことに恐縮です。省みると、何か勝手に大騒ぎして、多くの人に来てもらい、それでオマエは一体を何を見せたのだと、翌日半日ぐらいは自己嫌悪モードでした。それでも大兄をはじめとする皆さんの好意に触れたことを喜びとしたいと思います。ありがとうございました。
投稿: ヤマザキ | 2009/03/06 02:37
KOWさん
山崎監督の作品は、ポルノといえるのか、ってなものだけど、館内の雰囲気は独特のものがありますね。
投稿: エンテツ | 2009/03/05 16:34
エンテツさんのブログに触発されて
3月1日に仕事のあと、一人で行ってきました。
すごく緊張感がありましたが
ああいうものが無くなるというのも、また寂しいような
そんな気になりました。
投稿: KOW | 2009/03/03 13:47