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2009/03/18

パンク泥酔しながら快調にとばすか?ミーツ別冊「東京ひとりめし」で突き抜けか?

Meets_hitorimesiときどき、スランプということではなくても、いくつかの難しい課題を抱え、悩むほどじゃないが、もっといい方法があるような気がして、アレコレ試行錯誤が重なることがある。ま。人生すべて試行錯誤の連続のようなものだけど、ときには急な坂を登っている感じがすることがある、と言ったほうがよいか。

そして、そこを突き抜けた感触を得ることがある。ここのところ、そういう人生の何回目かの「手ごたえ」がしている。

なんにつけても、長く人生を生き体験も豊富になれば、試行錯誤しなくても、手馴れたマニュアルちっくな方法で片づけるやり方もあるが、それではツマラナイというか、性分なんだろう、そうできない。それは、この「手ごたえ」をつかむ快感を、おれの肉体が求めているのかも知れない。

2009/03/15「梅田、天神、天満。ああ、中之島」に書こうと思って書いてなかった。その1965年ごろ以来の天神橋の上で、初めて、あのときおれはナゼ大阪出張を受けてしまったのか考えた。そのように過去をふりかえることは、あまりないのだが、やはりトシか。天神橋の上から見た景色の「激変」を前に、思わず、そんなことを考えてしまったのだな。

そもそも、あれは断ろうと思えば断れた話だった。臨時雇いを転々としたあげく、海外旅行専門の旅行社に、やっと正社員で入社。試用期間3か月が終わり、正式採用が決まったところで、いきなり大阪営業所開設準備のために、一年間大阪へ行ってくれと。

おれは21歳か22歳になろうというころだったと思う。会社には一つ二つ年長の大卒の先輩が、たくさんいた。もちろん彼らのほうが業務についても詳しい。それに、おれは試用期間中は、主に「業務」という、個人や団体の業務渡航を扱う課に所属して、観光ツアーの営業は経験なかった。ところが、大阪営業所開設は、主に関西での観光ツアーの営業を目的としていた。そのほうが利益率は大きく、営業所開設の投資も少なくてすみ回収も早い。

ほかに適任者は、いくらでもいたはずだし、会社は、おれが断ることも考えていたはずだ。たぶん、みな行きたくなくて、新入社員のおれにまず話を持ちかけ、ビンボー籤をひかせようというコンタンだったにちがいない。どんな組織にも、そういうふうに人を使うことだけは上手な頭のよい連中がいる。

ところが、おれは、よく考えもせず、その場で二つ返事で受けてしまった。無知の恐ろしさというか。関西という知らない土地へ行ってみるのもよいかな、という気分ぐらいだった。

天神橋の上で、気がついたが、おれは仕事をやるのに、上司や同僚と相談することは苦手というか、目標なりやることがはっきりしていたら、あとは一人でやるのが好き、というか、そういうふうにやっていた。ま、登山なら単独行が好きなのと同じか。まわりからすれば、もしかしたら、扱いにくい人間だったのかも知れない。あるいは、こいつなら一人でやらせるによいと思ったのか。いまでも、そのままで、とくに後ろ盾になる人や組織との付き合いはない。

大阪へ行って、初めての土地で、営業的には奈良、京都、神戸もカバーしなければならなかった。たしかに一人は大変だったが、アレコレ試行錯誤のなかで、その「突き抜け」の感覚を何度か覚えた。ほとんど休みなく働いていたから、身体はボロボロになったが、一年で営業所の正式開設にこぎつける集客も、なんとかできた。それは、「達成感」なんていう生やさしいものじゃなかったが、ま、たいがいのことは、なんとかなるものだと思った。

そんなことを天神橋の上で、ボンヤリ思い出していた。

んで、いきなり話は、かなりそれたが、ここんとこ昨年末からアレコレ試行錯誤の結果、なんか「突き抜け」感があって、ヤル気満々なのだ。といってもトシだからねえ、酒に弱くなったのか、酔い方もドロドロになる。ま、もうまわりは隠居か死んでいくやつが増えているのに、いまさらヤル気出してどうするんだというようなものだが、出ちゃったんだから、しょうがないね。惚れちゃったんだからしょうがないと同じ。惚れても、相手が女なら、冷たくされたら先にはすすまない。終わってしまう。でも、仕事のばあいは、そうじゃないんだな。やりようがあるわけだ。

ああ、それで、ようするに話は関係あるかないか、きのうきょうで、来月発売予定のミーツリージョナル別冊「東京ひとりめし」の校正が終わった。

ミーツリージョナル別冊、前回の発行は、「東京肉本」だった。好調な売れ行きらしい。おれが巻頭エッセイを書いたミーツ本体の昨年10月号特集「ザ・めし」は、売り切れになった。この「東京ひとりめし」も、うまくいってほしい。

おれは、「遠藤哲夫の[信濃路]偏愛話」を書いている。4ページのなかに、おれの写真が、ドカーンと載っていたりする。こんなジジイ顔を、そんなにでかく載せてどするんじゃい、という感じだが。この文章は、チョイとこのあいだからの「突き抜け」感のなかで考えていたことを生かしている。とりあえず関係者のあいだでは好評のようだ。

ほかに、大竹聡さんが浅草橋「西口やきとん」、木村衣有子さんが新宿西口「ベルク」を書いているとのことだ。なんだか、おもしろそう。

みなさん、よろくお願いしますよ。ちゃんと校了になってから、また詳しく報告します。

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