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2009/05/05

貧乏くささの居場所、東大宮の重松荘シアターで映画鑑賞。

Sigmatu004ひょんな映画がらみなことで知り合ったチエさんは、ここ東大宮の出身で、しかもいまは宇都宮線の古河に住んでいて、都内に通勤するかたわら、「映画館のないまちで映画を上映する」ことを、やっている。

最近のことである。いきさつはよくわからないが、女友達と、東大宮の実家の近くにある、放置廃屋になりそうな古いアパート、重松荘の一室を借り、「重松荘シアター」として上映会を始めた。その2回目が今日。

ふつうのアパートの一室が会場なので狭く、予約が必要だが、昼過ぎにチエさんのブログを見たら、まだ余裕がありそうなので、問い合わせると大丈夫だった。

地元つながりのイベントは、きょねん10月21日に越してきて初めてだ。小雨のなか、同居のツマと出かける。途中で、「むすび市」を開催している、前から気になっていた東大宮東口の「麻こころ茶屋」と、重松荘の隣の「麻こころ商店」を、ちょこっとのぞいた。そのことは、別に書く。

Sigmatu006重松荘シアターは、古い貧乏くさい建物だった。だけど、一階が台所のある板の間、階段で2階の和室というぐあいに、いわゆるメゾネットスタイルなのだ。ほかの入居者に関係なく、一階の入り口で入場料500円(ワンドリンク付き)を払い、2階にあがる。1階では、ミニフリマもやっていた。階段は、昔の造りだから、急で段差も大きい。

2階の6畳ぐらいの和室に、スクリーンと投影機と、投影機に接続したDVDデッキが、このシアターのすべて。

映画は、シグロ製作の「日本国憲法」。5月3日が憲法記念日で一週間は「憲法週間」だそうで、この映画になったとのことだった。「世界から見たわたしたちの憲法」ということで、インタビュー構成。こういう映画があるのも知らなかったが、GHQサイドで憲法草案づくりに加わったひとも登場する、なかなかおもしろいものだった。この憲法下でイラク派兵をしたツケが、どうなるか、「改憲論議」より気になる。

午前と午後の2回上映で、おれが観たのは2回目の16時から。1時間半ぐらいで、映画は終わり、ほかの観客の方、全部で6人ぐらいだったか? なんとなくおしゃべり。チエさんとは、ひさしぶりというか、飲み会で顔は合わせているが、酔っぱらって挨拶もしなかったので、話すのは初めて。共通の知人もいて、アレコレおしゃべり。18時半ごろ辞す。

これぐらいの、こじんまりとした映画会は、なかなか味わいがあるし楽しく、よいものだ。これからは、大人数イベントだけじゃなく、こういう小さな、お互いの小さな声が届く範囲の、地道なイベントが大切だな。

チエさんも重松荘シアターの「オーナー」という女子も若いのに、こういうことをやるって、なんだかおもしろい。以前なら、こういうことを先頭切ってやるのは、経済的に余裕のあるひとや団体や組織なのに、ふつうに仕事している個人がやっちゃうのだから、すごい。気軽にお店を出す感じだ。お店というより、屋台感覚か。

おしゃべりで話題になった、「インフォショップ」などもそうだけど、近頃の行動的な若い人たちは、なかなか商売も上手だしアイデアも豊かで、おもしろい。しかも、気どらず、身の丈で、貧乏くさいまま、好きなことをやるってのが、地に足がついている感じで、なかなか好ましいね。

「麻こころ茶屋」や「エコ見沼」など、東大宮の「エコ系」「ナチュラル系」の人たちにも、初めて接したけど、世田谷・目黒などの消費主義的なそれと違い、どこか貧乏くさく、生活に根ざしているところに、好感がもてた。

そりゃそうと、重松荘シアターの次回、3回目は、6月20日どようび。キャンドルナイト・シアターってことで、『ヘイマ 故郷』であります。


重松荘シアターのオーナーによるブログ「しげしげ日記」
http://shige-st.blogspot.com/

チエさんのブログ「古河シネマニア」
http://kogacinema.exblog.jp/

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