『city&life』最新号「かわいいまちづくり」は、大いに、おもしろい。
午後、渋谷のアルシーヴ社で打ち合わせ。とりあえず、北海道、山形、長野で取材をやることになる。カメラマンの都合で、7月下旬あたりの1週間は動けないから、そこにほかの仕事の消化をあてることができるんで、少しはスケジュールが組みやすいか。ま、それにしても原稿量は多いし、ハードでヘビイな夏になることは、かわりない。
『city&life』(都市研究誌、季刊)の最新号、先月発行の夏号をもらった。まだ全部を読んでないが、かなり、おもしろい。
いま「まち」をみていると、「かわいい」を理解できない大上段なおやじたちが、「まちづくり」の行政レベルをにぎっていて、だけど「現場」は、どんどん「かわいい」で動いている。そんな激しいギャップがあるような気がする。
そこを見事にえぐっている感じがする。ま、だからといって、「かわいい」ならよい、「かわいい礼讃」というわけではない。そういうことではない。そこがまた、この雑誌の、批評精神のおもしろさなのだが。
とにかく、「かわいい」をキーワードに昨今の「まちづくり」をみれば、「かわいい」を理解できない尊大なおやじたちがいたり、なんでも「かわいい」に還元し、何かを失っていたり、だけど「かわいい」「かわいい」といいながら何かが生まれ、「かわいい」が存在感を発揮している。「かわいい」をめぐって、さまざまな姿があるわけだ。「これ、かわいんじゃない」とおもうことで、ひらける何かがあるかもしれない。
巻頭のインタビューに三浦展さん「まちづくりのキーワードは「かわいい」」、巻末のインタビューに、真壁智治さん「「カワイイ」という感覚が、建築を、都市を元気にする」という配置もおもしろい。
ちょうど一年前、きょねんの『city&life』の夏号では、特集「美味しいまちづくり」で、一関と八戸をルポした。
2008/06/25「『city&life』美味しいまちづくり、岩手県一関、青森県八戸。」
こんどは秋号でのルポだ。
「かわいいまちづくり」特集の「魅力ある町とは、「キャラクター」がある(「キャラ立ち」した)町である」。「「かわいい」と「美しい」では、「クオリティ」の次元が異なる」。「田舎を「かわいい」と捉えることで。愛着と誇りが育まれるのである」。「現代のゾーニングには、「用途」「機能」に加えて「虚構性」が必要である」。…といったあたりの記事も関係しそうだ。
いま。かわいいは、パンク。パンクは、かわいい。と、いえる。
| 固定リンク | 0
この記事へのコメントは終了しました。
コメント