« 「いり豚」「ポテトフライ」…ビンボーめしと『みんなの大衆めし』。 | トップページ | 楽しく売る。難しいこともある。 »

2010/06/11

雨宿りから「百合子、ダスヴィダーニャ」。

泥酔した話ばかりを書いていると、おまえはいいなあ、と言われる。おまえはいいなあ、仕事しないで酒ばかり呑んでいられて、と。とんでもない、そんなわけねーだろ。泥酔ヨレヨレのあいだに、仕事もやっているのだ。いちいち書かないだけ。

それで、きのうは、いろいろ予定が変りバタバタし、夕方の6時過ぎだったか、一段落したので夕飯のしたくでもしようと買い物に出た。すると、歩いているうちに、雨が降ってきた。かまわず歩いていると、駅近くに行ったころには、かなり濡れてしまった。このまま買い物をして、濡れて帰るのもよいが、「よってってちゃぶだい」でチョイと雨宿りするのも悪くないなあと思い、駅の反対側へ。

生ビールをもらって飲んでウダウダしているうちに、雨はやんだ。そろそろ帰ろうかと思っていたら、女子の二人連れが入ってきた。おれが座るカウンターの奥に座ろうとする。こちらから見えた1人が、なんと、重松荘シアターのオーナー女子ではないか。もう1人の背中は、チエさんのようだが、こんな時間から、このあたりにいるはずないなと思いながら声をかけると、やはりチエさんだった。

そもそも、まだ引っ越して間もなく、東大宮をよく知らないおれを、ちゃぶだいに初めて連れて来てくれたのは、この2人なのだ。

って、ことで、すぐ帰る雨宿りどころか、あれこれオシャベリするうち9時近くになってしまった。それから大急ぎ買い物をして帰った。こんな雨宿りがある地元の酒場は、いいねえ。

チエさんに、浜野佐知監督を支援するチラシをもらう。これは、浜野監督、山﨑邦紀・脚本のコンビが、「百合祭」「第七官界彷徨―尾崎翠を探して」「こほろぎ嬢」に続いて取り組む、いわゆる自主制作映画を支援するためのものだ。今年の秋クランクイン予定の、それは、沢部ひとみ原作「百合子、ダスヴィダーニャ」(文藝春秋)の映画化。

チラシから引用する。

湯浅芳子 ロシア文学者。「桜の園」「森は生きている」の翻訳者。1896年~1990年。
宮本百合子 作家。旧姓:中條百合子。1899年~1951年。代表作「伸子」「二つの庭」
大正時代を生きた、女二人の物語とは・・・運命的に出会った湯浅芳子と宮本百合子。まだ「レズビアン」という言葉がない時代、2人は「名前のない愛」を懸命に生きました。共に暮らし、学び、濃密な青春時代を送った2人。後に宮本百合子は日本共産党書記長宮本顕治と結婚し、湯浅芳子との関係を作中で否定的に描いていきます。一方、女性を愛する女性であることを隠さなかった湯浅芳子は2人の関係について、沈黙を守り続けました。湯浅芳子の晩年に寄り添うように取材した沢部ひとみの傑作「百合子、ダスヴィダーニャ」原作の、本当にあった愛の物語りです。

引用おわり。
これまでの3作も、話題作として注目あび、海外の映画祭でも高い評価を得たし、また「尾崎翠ブーム」を先導した。この作品についても、大いに期待したい。ってことで、詳しくは、山﨑さんのブログ「影への隠遁Blog」の「ツイッター、ツイッター!」をご覧あれ。…クリック地獄

そうそう、そもそもちゃぶだいの前にチエさんと知り合ったわけだが、そのキッカケは、山﨑さんが監督の薔薇ピンク映画であり、上野の世界傑作劇場閉館にあたっての上映イベントだった。ホモレズまみれ。

さて、きょうもまた、あれこれ忙しい。忙しくても、酒は呑む。そういうこと。

| |

« 「いり豚」「ポテトフライ」…ビンボーめしと『みんなの大衆めし』。 | トップページ | 楽しく売る。難しいこともある。 »

コメント

ヤマザキさん

新作、とりあえず紹介しましたが、私は「寄付金」ってのは馴染まないので、DVD購入のセンにしようと思っています。申し込みはまだなのですが、近々のうちに。

みんなの大衆めし、わりと一人暮らし向きではありますが、「田舎暮らし」となると、はて。でもまあ、フツウの生活の食材は、どこも似たようなものだし、この本では特別な食材など使っていませんから、お試しください。

南会津のへんをバイクでかっとばすなんて、かっこいい、気持よさそう。そちらから只見というと、南郷をぬけていくコースですね。南郷の国道で只見の表示を見たときは、意外に故郷が近いのだなあと思いました。なにしろ六日町は、会津藩の飛び地だったのだし。

とにかく、バイクの運転は、気をつけてください。

投稿: エンテツ | 2010/06/13 00:52

エンテツ大兄

浜野組新作のご紹介を頂き、有り難うございます。
目下南会津に滞在しているため、大兄の新著、まだ手にしていませんが、明日帰京しますので、さっそく購入します。
わたしのように、東京でも田舎でも、一人で自炊している身には、たいへん有益なご著書であろうと楽しみにしています。
こちらでスーパーカブを買いました。峠道用に排気量110ccのものです。今日は只見までツーリングしてきました。峠を越えると、大兄の故郷である新潟です。
いつか峠を越えてみたいものだと思っています。

投稿: ヤマザキ | 2010/06/12 22:38

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 雨宿りから「百合子、ダスヴィダーニャ」。:

« 「いり豚」「ポテトフライ」…ビンボーめしと『みんなの大衆めし』。 | トップページ | 楽しく売る。難しいこともある。 »