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2011/01/19

やっと新年な気分、比叡の雪。

きょねんから引きずっていた年末年始進行は、ほぼ片づいた。ファックスで送ったミーツの校正が届いているのかどうか確認できないでいるが、ま、大丈夫ということにしておこう。

それで、いただいた年賀状などを見ていたら、やっと落ち着いた新年の気分。いつものように年賀状は出してないし、年賀状の御礼、どうしようかなあ、などと考えつつ、アタマは、ことしのプランに切り替わる。

で、まあ、それとは関係ないのだが、かけっこ料理人ジローchefさんのブログを見たら、「ロテル・ド・比叡」は、すごい雪の中。
http://34513451.blog16.fc2.com/

比叡山で雪の中を歩いたことを思い出した。あれは、調べたら、2002年の2月だった。京都へ向かう新幹線も、関が原の雪で遅れていた。京都の河原町は吹雪いていた。

たしか2泊したと思うが、トツジョ比叡山へ登りたくなり、向かった。雪は晴れて青空だった。京都駅から琵琶湖畔の坂本駅。坂本でケーブル駅へ向かう途中の道路わきに雪は残っていたが、歩道や車道には、なかった。

ところが、上の延暦寺の駅に着くと、たっぷりの雪だった。クルマが通る道も雪が積もり、轍の跡がついていた。冬の比叡山は3度目だったと思うが、道路に雪があるのは初めてだった。

しかし、歩けないほどではない。ほとんど観光客の姿が見えない雪景色のなか、根本中堂などを見てまわった。冷たい空気、大きな木の林。森閑として、こういうとき人は「心が洗われる」と錯覚するのだろう雰囲気だった。

そこで、「心が洗われた」のかどうか、おなじ道を帰るのは嫌だなあと思った。比叡山の裏側、つまり坂本とは反対側のケーブルで下ろうと思った。あまり丁寧に書かれていないイラストマップと、だいぶ前に歩いたことがあるうろ覚えの記憶を頼りに歩いた。

雪が、どんどん深くなった。道も正しいかどうか確信がないし、積雪は膝までは届かないにせよ、くるぶしの上まで埋まるほどになったし、引き返したほうがよいかどうか、何度か迷った。しかし、晴れている。眺めはよい。たぶん京都府の北の山地になるだろうあたりの山々が雪をのせて、とても「心が洗われる」景色なのですね。

そんなこんなで、景色を見ながら歩いているうちに、スキー場に出た。知らなかったが、スキー場があって、しかも、すでに閉鎖になったスキー場跡だった。廃墟のスキー場。そこを突っ切ると、京都の北、八瀬に下るケーブルの駅があった。ほかに客は、誰もいなかった。もう「遭難か」と思ったほど歩いて寒かったし、ほっとした。

駅舎には、ケーブルの京福電気鉄道による「「比叡山人口スキー場は」は今シーズンより営業を廃止します」のポスターがあった。

ただ、それだけ。
人生も旅も、行き当たりバッタリで、ときどき遭難しそうになることがある。

0212284雪景色も撮影したような気がするけど、整理が悪いためか見つからない。京福電鉄の比叡駅の写真だけ見つかったので掲載する。このケーブルは、たしか大正時代に敷設されたものではなかったかと思う。駅舎も古いままだ。

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