悪党の血が騒ぐ昼下がりの歌舞伎町。
きのう、12時近くに新宿に着いた。東口の地上に出たところから見える、西口のビルの広告塔の温度が10度。地上の温度なのか、ビルの上の温度なのか。
これから歌舞伎町で深く秘かに、コトを運ぶのだ。素顔を晒した昼下がりの歌舞伎町は、ひさしぶりだ。おお、悪党の血が騒ぐ。さくら通りの入口に建つ、30歳のころ仕事で半年ばかり過ごしたビルを見上げ、おれは、やっぱり歌舞伎町が好きなのだと思う。20歳代の1960年代から、90年前後まで、一挙に思い出が駆け巡る。
このブログにも、すでに、いくつかのバーやクラブやキャバレーやスナックなどについて書いたが、まだまだある。そのうち書こう。
この歌舞伎町を舞台に陰謀をめぐらす悪党2人、おれの相棒は女神か魔女か。歌舞伎町が天国か地獄かわからないように、歌舞伎町にいる女だって、女神か魔女かわからない。世の中、そんなもので、理解フノーなのだが。そうそう、「四月と十月」の4月号の理解フノーの原稿締切りが近づいている。とにかく、歌舞伎町は、得たいの知れない世間、大人、男や女の、現実それとも真実を、あからさまにする。
日の光がまぶしい白昼の歌舞伎町は、看板が生々しく目に映る。つまり、この街は、「食う、飲む、ヤル」街だということを、なんの幻想もまじえずに知らしめる。この欲望の明快さが、たまらなくよい。しかし歌舞伎町の深く秘かな部分は、なかなかわかりにくい。だからこそ、ここにしかない「自由」があるともいえる。ここから見れば、ここ以外の世間は、真実からほど遠い、ともいえる。このあたりに多いネィテイブな中華料理屋で、生ビール2杯ずつから紹興酒1本を空け、かつ旺盛に食べ、16時ごろまで、歌舞伎町ブルースな真実の蜜壺の深部にまで達し、そのように思うのだった。
てなわけで、つぎの歌舞伎町が楽しみだ。悪党の陰謀は、歌舞伎町を舞台に、どう展開するのか。そういえば、以前に、歌舞伎町で売れている雑誌の調査をしたやつがいたな。この街には、それなりにシッカリした料理を食わせる「高級店」も少なくない。けっこう口のおごった連中が遊ぶところでもあり、女に見栄をはる連中が女を連れて行くところでもあり。そういう商売も、なかなか深いものがある。おれの知り合いの息子で、在外公館の料理長を勤め、某首相のお気に入りだった料理人も、この一角に店を持っている。一万円札以下は使えないような店だ。
最後の写真。ホスト・クラブの看板である。ここを右へ行くと風林会館という位置。このあたり、ホストクラブだらけになっている。そして、この時間、路上には、客引きだらけだった。相棒が金を引き出すとかでコンビニに入った。すると、おれがこの写真を撮っているところを見ていた一人が、「遊んでいきませんか」と声をかけてきた。30歳ぐらい、茶に染めた短髪、片方の耳に金色の耳輪。「ホストクラブ?」と聞くと「そう、おもしろいよ」。「ホストクラブは女が遊ぶところじゃないの」「男性の方も歓迎ですよ」てな会話。はあ、ほんと、歌舞伎町はおもしろい。
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