最近、おれのツイッターのTLでは、テレビで「深夜食堂」が再開されることが話題になっていた。たしか、きょうから撮影開始といったようなニュースも、ツイートにあったように思う。それで、おれもツイッターでつぶやいたことを、ここに再録してみよう。なにしろ、一度に140字という文字制限があるので、3回にわたってつぶやいたことを一つにつなげると、こうなる。
深夜食堂といえば、オープニング曲「思い出」の鈴木常吉さん。常吉さんの新しいアルバムに「望郷」がある。そこに「深夜食堂主人談(代筆 安倍夜郎)」が、「奴のうわさ」のタイトルで書いている、「ツネさんの歌はいいと思っている。ブッキラボーだけどちょっとあったかくってさ」。まさに!
アルバム「望郷」は、以前ブログで紹介。enmeshi.way-nifty.com/meshi/2011/01/… 知人の中原蒼二さんが作詞し常吉さんが曲をつけてうたう「さびしい時には」のことしか書いてないが、9月10日発売の拙著『大衆食堂パラダイス!』は、大いに望郷が関係する。そもそも第1章は「望郷食堂編」だ。
「望郷食」という言葉は、昔からあるかどうかしらないが、02年から約1年間、新潟日報に週一で「食べればしみじみ故郷」の連載をした時に、俺は初めて使った。俺は、「故郷」「ふるさと」という言葉を、自分の「足もと」というイメージで使っている。「望郷」は、自分の「足もと」を望むという感じ。
以上。字数の関係で、なるべく簡略に書いている。付け足すと。
鈴木常吉さんは、@suzukitunekichiのアカウントでツイッターをやられていて、8月20日に「責任は持ちませんが、私の歌がまた使われるようですよ。アッ、テレビのはなしね。」とツイートしている。
「深夜食堂」の再開にあたっては、また鈴木常吉さんのオープニング曲が聴きたい続けてほしいという声が、ツイッター上であった。
ウチにはテレビがないので、テレビで「深夜食堂」を見たことはない。だけど、オープニングをはじめ、ヨウツベで見ることができる。漫画の原作は、ときどき『ビッグコミックオリジナル』で見ている。単行本は、地元の居酒屋「ちゃぶだい」に揃っている。というわけだ。
前回のエントリー、2011/08/21「『大衆食堂パラダイス!』の予約受付が始まっています。」に書いたように、第一章は、「望郷食堂編 食べればしみじみ故郷」から始まる。なぜ、ここから始まるかは、『大衆食堂の研究』とその後が関係しているのだが、それは本書の「まえがき」を読んでほしい。
とにかく、「望郷」や「ふるさと」が、『大衆食堂パラダイス!』の一つのカギなのだ。それは、だけど、これまで「ふるさと」や「故郷」といった言葉にこめられていた、事大主義を感じさせるイメージとはちがう。それで、ま、ここでは、「自分の「足もと」というイメージ」といっているのだが、これでも不十分だと思っている。
いずれにせよ、「味覚」は、現在の「まち」と過去の「まち」をつなぐ記憶である。自分の「足もと」は、そこにある。ってなことだろうか。ま、そういうメンドウなリクツは、『大衆食堂パラダイス!』では直接書いてないが。
「パラダイス!」という言葉については、「ハワイアン・パラダイス」の「パラダイス」といったイメージではなく、「ニュー・シネマ・パラダイス」の「パラダイス」に近いイメージをもって書いた。とはいえ、あの知的な品性の高い映画とちがって、労働者くさい下世話が舞台だけどね。とにかく、「足もと」が「パラダイス!」ってこと。
「グルメ」という「上」を見るのもよいだろう。でも、上ばかり見すぎじゃないか。もっと、足もとにパラダイスがある。そんな、まちの大衆食堂の話を、おれの体験で書いているわけです。
よろしくね。ということで、きょうは、「深夜食堂」と鈴木常吉さんの「望郷」のことから、ムリヤリ『大衆食堂パラダイス!』につなげたのでした。
鈴木常吉さんのサイトです。
http://www007.upp.so-net.ne.jp/tunekichi/
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