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2012/06/13

ケン・イトウさんのカウボーイめし物語。

コロラドのケン・イトウさんから手紙が届いた。手紙を書くのは、日本語を忘れないためでもあるらしいのだが、またもや全面的にめしの話だ。これが、とてもおもしろい。

「『ぶっかけめしの悦楽』を読んでは、みそしると飯を食い、また読んでは食い、完全にあの本にはまっています。『みんなの大衆めし』のレシピを見ながら、あの種の飯を出来るだけ食おうと努力していますが、食材をオーダーするのが、ともかく大変です」「何年たってもアメリカの食材はマズイ。レストランの食事もマズイ。全く進歩がないのはどういうわけか。アメリカ人は馬鹿なのか、味に鈍感な民族なのか」と、大学を卒業するとすぐアメリカに渡り、まもなく半世紀になろうという彼は、激しく嘆く。

「ぼくはそれにそまらないよう、出来るだけ、みそしるとめしにこだわり、ぜいたくなカリフォルニア米を炊いて食べています」

ケン・イトウさんは、去年だったかな?メールで、すごくうまく炊ける電気釜を入手できたと言っていたが、去る4月28日に来日中の彼と何年かぶりに会ったとき、その電気釜の話になった。それは韓国製で、少し圧が加わる仕組みらしいのだが、とにかく、おれと手紙のやりとりをするようになった、10年ほど前から、ずっとうまいめしが炊ける電気釜を求めていて、いろいろ使ってみて、やっと満足のものが見つかったということなのだ。

Dscn0831しかし「そんなヒドイアメリカでも、ひとつだけ食えるものがあります。バーベキューです。肉を焼いて食うのはアメリカでは何100年もやっているので、それなりにウマイと思うことがあります。最近、ぼくもバーベキューセットを購入してみました。これは日本にあるかどうかわかりませんが、スモーカーというセットです」と図解入りで丁寧に説明したのち、こう言う。

「このバーベキューとみそしるとめしが何ともいえないウマイ食事になるのです。パンとじゃ駄目なんですヨ。矢張り、めしを食わないとしょうゆの味をエンジョイ出来ないのです」。ここで言う「しょうゆ」は文を省略したが、肉を焼くときに使っている。やっぱり、めしと味噌汁なのである。

「遠藤さん、一度、ぜひウチのOK牧場に泊りに来て下さい。うまいものをごちそうします。(なんだか変ですが)こんなアメリカの山岳地帯のド田舎においしいものがある訳ありませんが、ぼくの作るモノが、なかなかいけます」

といったことで、このあいだ会ったときも、何年かぶりで会って次はいつ会えるかわからないのに、2人で味噌汁ぶっかけめしのうまさについて熱く語りあったのだが、うまいめしと味噌汁にこだわる彼の手紙を読んでいると、ヨダレが出てきちゃうし、行ってみたくなるのだ。ケンさんは、大らかで愉快だし、めしの話は楽しい。

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当ブログ 2012/04/26「来日中のケン・イトウさんと会った。」…クリック地獄
ザ大衆食 カウボーイめし物語…クリック地獄

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