蕎麦についてアレコレ。
チョイと蕎麦についてアレコレ調べていて、驚いた。近年、生産は増加傾向なのだ。わかりやすくは、といってもそれほどわかりやすいわけではないが、傾向はわかる、ウィキペディアに掲載のデータ。
作付面積については、「休耕田などを利用した栽培が増えており、生産量は増加傾向にある。農林水産省の統計によると、ソバの作付面積は、1986年の19,600haから2008年では47,300haへ増加し、2008年の主産道県の収穫量は23,200トンである。2010年の作付面積は前年より2,300ha増加した。2011年、戸別所得補償制度の本格実施により作付面積は激増した」と説明があり、過去8年間の道府県別作付面積上位10位をあげている。
その国内作付面積は。(単位ha)
04年 43,500。05年 44,700。06年 44,800。07年 46,100。08年 47,300。09年 45,400。10年 47,700。11年 56,400。
11年の作付面積は、北海道がダントツで、19,300。ついで、山形、4,670。福井、3,950。福井は、08年に2,710で5位、09年と10年が4位であり、どうでもよいが、この急上昇は何かワケがありそう。
生産量については、「過去8年間の生産量上位10道県は次のとおりである。2007年より、主産道県として、11道県のみが報告されるようになった。ソバが農業者戸別所得補償制度の戦略作物に指定されたことにより、2010年より全国の生産量が報告されるようになった。2011年戸別所得補償制度の実施により、収穫量が激増した」という説明。いやあ、ほんとに激増だ。
07年からの11道県だけで見ると。(単位t)
07年 26,300。08年 23,200。09年 15,300。10年 29,700。11年 32,000。
09年の数字は、ワケがありそうだが。
とにかく、これは民主党がこだわった「戸別所得補償制度」の結果であることは間違いないだろう。ま、「戸別所得補償制度」については、日本の農業破壊につながるといった自民党の批判もあったのだが。そして、この数字だけでは、その制度の結果の是非をウンヌンすることはできないし、するつもりもないが。ただ、蕎麦について調べていたら、こういう記述があったということで。
ウィキペディアの「ソバ」の項は、こちら。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%90
中国からの輸入が多い状況では、わずかでも国産が増え、立ち食い蕎麦でも、「ウンこれこそ日本の文化」といえるほどになれば、いいことではないかと期待値があがる。いやいや、しかし、蕎麦ばかりではないが、国産必ずしも「良質」とは限らず、コンニチでは「良質」にこだわり、こだわる経済力のある人たちは、「放射能」を避けゼロリスクを志向、いまや国産ノー(とくに「東日本」国産ノー)、輸入物安全崇拝である。一部の動向だが、カネさえあれば安全だって買える(グローバリズムと同じ土俵)が、反原発を掲げる、どこかねじれ現象のような。あの「食育」は、どこへ行った。食育基本法反対だったおれが首をひねりたくなる。それにしても、「戦略的」には蕎麦よりもっと重視されなくてはならないだろう大豆の自給率は、あいかわらず10%以下のありさまで、味噌も納豆も豆腐も、カナシイ。
そりゃそうと、このあいだ飲んでいるときに、一番古い蕎麦屋は京都の「本家尾張屋」で応仁の乱の前年の開業だという話を聞き、そんなはずはないだろう、そのころには切り蕎麦なんぞあるはずがないしと抵抗したが。やつは、ツイッターかなんかで、それを確認したとゆずらない。そんなはずはないと思うがなあと、検索してみれば、なーんだ、やっぱり、そうじゃないか。
そのサイトには、「「やんごとなき御方より召されて、山鳥の尾張の国より都にまいりしは、室町時代花の御所の時なり」と家譜に伝える本家尾張屋。寛正六年(西暦一四六五年・応仁の乱の前年)に、菓子司として始まり次第に、そば処としても、京の町衆に親しまれるようになりました」と。これは、どう考えても、蕎麦を使った菓子のことだ。ま、かつて、蕎麦屋といえば菓子屋だった、ということならよいけどね。
http://www.honke-owariya.co.jp/about/
しかし、蕎麦を「救荒作物」といったものに貶めた、時代と経過が気になるな。そして、その「思想」を、現代は克服しているかということも。
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