『広報会議』1月号に紹介された北九州市の『雲のうえ』。
広報の仕事をしている知人というか飲み友達から、こんなのがあったよとコピーが送られてきた。見ると、見開きで、『雲のうえ』の紹介がある。しかも、おれが文を担当した5号食堂特集の、あるページの写真が大きく載っている。
写真のキャプションに、「5号目のテーマ「はたらく食堂。」のページ。食堂で出される食べ物そのものよりも、そこで働く人々に迫った内容だ。あくまで日常の風景の裏側にあるストーリーにこだわる。」と。
『広報会議』は、宣伝会議が発行している。昔から『宣伝会議』という雑誌があって、たしか略称「クボセン」であるところの久保田宣伝研究所が発行していたが、クボセンは経営的にどうとかなって、いまでは株式会社宣伝会議なのだ。
『雲のうえ』は、自治体のPR誌の成功事例として紹介されているようだ。なので、編集の姿勢なり方針の特徴をわかりやすく説明するために、この写真とキャプションになったのだろう。
見出しは、「日常の風景やそこで暮らす人の素顔を通じ、土地に対する想像力を掻き立てる」であり、リード文は「これまで観光パンフレットのようなつくりの冊子が多かった自治体のPR誌が、ここ数年、土地の魅力を伝える"読み物"としての冊子へと変化し始めている。その潮流の先駆けとなったのが、2006年に創刊された北九州市の『雲のうえ』だ。」
ま、おれとしては、何度も書いているように「そこに、なにが、どのように在るのか。それが、なぜそこに、そのように在るのか」、取材し考え書いているだけなのだが。
「食べ物」は、「食べること」の全社会や全歴史が、そこに集約されているわけで、食べ物の上に文字は印刷されてないけど、じつにさまざまなストーリーが蓄えられて、テーブルの上にのる。小さな一切れでも、舌で味わうその向こうにあることは、とてつもない宇宙だ。
とかとか、リクツは、とにかく、この記事では「北九州市産業経済局 観光コンベンション課」の三輪真也さんが、インタビューに応えて、このように言っている。
「市の魅力とは、そこで暮らす"人の魅力"。どんなに美味しいラーメンがあるのかを紹介するということよりも、ラーメンの向こうに見える人の魅力を伝えたい」
観光ということでは、これもすでに何度も述べているし、おれが言い出したことではなく野田正彰さんの20年以上も前の話しだが、そこを訪ねたい、そして再び訪ねたい、そう思われる魅力的な人がいるかどうか、最後はそこの問題になるのは間違いないと思う。
ラーメンの向こうに見えるのは・・・、ここで話しは跳んで一気に結論。フリーライターとしては、文や本やメディアの向こうに何を見ているか、ってことなんだな、モンダイは。文や本やメディアが目的ではないはずだから。なんにつけても、「その向こう」に、何を見たり考えたりしているかなんだな。
そうそう、それより、こちら。フェイスブックの「雲のうえファンクラブ」のページです。フェイスブックのアカウントを持たなくてもご覧いただけます。「いいね!」ボタンも押せますので、ポチッな応援いただけるとうれしいです。なにしろ、応援を続けていかないと、いくら人気のPR誌でも、役所の都合でいつなくなるかわかりませんからね。すでに発行回数も、当初より少なくなっていますし。よろしく~。
https://www.facebook.com/kumonoue.fan
| 固定リンク | 0