« 路地と人@神保町で練りモノ飲み会。 | トップページ | 小沢昭一さん逝く。追悼リンク集。 »

2012/12/09

My農家を作ろう!

0046日は、『みんなで決めた「安心」のかたち――ポスト3.11の「地産地消」をさがした柏の一年』の発売日だった。

19時半、上野の大統領支店に、この本の著者の五十嵐泰正さん、この本の出版のためにインタビューやら編集やらでも奮闘した柳瀬さん、わめぞ代表の向井さん、天野さん、畠中さん、そしておれが集まった。もちろん、こういう顔合わせは初めてのこと。

五十嵐さんとおれが、わめぞの主催でトークをやる企画があって、ではついでに前から飲もうねといっていた人たちも一緒にとなったのだ。にぎやかな本書のキックオフ飲み会となった。

しばらく会わないでいるうちに、畠中さんのご主人が病に倒れ、要介護の状態になっていた。畠中さんが、その状態を話すのだけど、彼女が話すとどんな悲劇でも喜劇になってしまうわけで、それでもとにかく畠中さんにしては珍しく「主婦」な話をして、買い物の苦労話から、しまいには「ほんとにMy農家が欲しい!」と言ったのが切実な声だったし、まさに本書は「My農家を作ろう!」の本のわけで、みんなで沸いた。

23時の大統領閉店時間まで、楽しく飲んだ。わめぞでやるかぎり、一過的なトークイベントに終わらせず、先を見据えて、どんな積み重ねにしたいかというアイデアも出た。じつに有意義でしたね。「わめぞ」と「柏」のMy農家を作ろう!の第一歩。

「多様な主体が折り合っていく」「利害の異なるすべての参加者の立場を尊重し」「誰もが相手の立場を思いやりながら難しい課題を議論する、そんな素晴らしい地域のプラットフォームができたことだけは間違いない」と五十嵐さんは書いている。

コンニチの日本のあちこちに見受けられるのだが、とかく苦しい窮地に立つほど、お互いに傷つけあい亀裂を深めることが少なくないわけだけど、柏のMy農家を作る活動は、「ホットスポット」といわれる放射能汚染がキッカケで壊れかけた信頼を蘇らせた。

おれは正しい、おまえは間違っている、と言い合って傷つけあっているのではなく、「誰もが相手の立場を思いやりながら難しい課題を議論する」実践が問われている。

「新しい価値はいつでも、異なる立場と目線の人たちが出会うことで発見され、創出される」。その実例や体験が、この本にはふんだんに詰まっている。まさに「貴重な試みの、貴重な記録だ」。

本書については、まだまだ書くので、今日はこれぐらいで。

当ブログ関連
2012/12/02
忙しくても、これだけは、『みんなで決めた「安心」のかたち――ポスト3.11の「地産地消」をさがした柏の一年』。

| |

« 路地と人@神保町で練りモノ飲み会。 | トップページ | 小沢昭一さん逝く。追悼リンク集。 »