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2013/01/19

東京新聞「大衆食堂ランチ」4回目、笹塚・常盤食堂。

001昨日のこと、東京新聞、月に1回第3金曜日に連載の「大衆食堂ランチ」の4回目だった。すでにWEBサイトにも掲載になっているので、ご覧いただける。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyoguide/gourmet/lunch/

今回は、笹塚の常盤食堂。ここは関東大震災の前年1922年の開店で、90年を数えた。戦災で焼けたけど、同じ場所で再起、営業を続けている。

もとは、当時流行のモダニズムの先端、洋食を提供するカフェーでスタートし食堂に転換、戦中戦後は外食券食堂から東京都指定民生食堂という、一つの典型的な大衆食堂の歴史を歩んでいる。しかも90年の歴史で、普通100年3代といわれるが、創業者のあとを継いだ2代目が現役だ。なので、あまり代を経てかすんでいないナマの歴史にふれられる。

ってことで、この食堂のことは何回か書いてきたけど、いつも歴史の話しに傾斜して、料理そのものについてはふれたことがなく、今回が始めてと言ってよい。しかし、十分とはいえないな。ま、わずか400字におさめなくてはならないので、いつも切り捨て方で悩むのだが。とにかく、ここのフライ類は、チョイと特徴がある。それは創業当時のモダニズムの、かすかな残り香のように感じられ、そのへんでまとめた。けっきょく、やっぱり、歴史に傾斜か。

003新聞には概観の写真も載っているのだがWEBサイトは料理写真だけなので、概観と店内をここにアップしておく。

そうそう、この写真を撮った日、おれが常盤食堂に入ったとき先客が何人かいて、その中に、このあいだ野暮な飲み会で一緒になりFBでも友達になっている某週刊誌の記者さんがいたのだけど、声をかけられるまでまったく気がつかず、声をかけられ名前を名乗られても、その方とここで会うなど、まったく「想定外」の外のことだったし、しかも前回には泥酔に近い状態でお会いしていたもので、そのときの印象より大変若く見え(実際に若いのだけど)、すぐには思い出せなかった。ということもあった。

広い東京で、おれのところからは遠く、めったに行けない食堂だし、その記者さんも商売柄忙しくてなかなか会えないでいたのに、こうして大衆食堂なんぞで、ひょっこり遭うことがあるのだ。彼は、近所で時々利用しているらしい。こうして男は黙って大衆食堂の日常に出合えるとうれしい。大いに大衆食堂をご愛顧ください。

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