祝「ミーツ300号」、日本も面白くしてほしい。
5月1日発売の『ミーツ・リージョナル』は300号ってことで、300号特集。とりあえず、300を12で割ってみた、25。つまり25周年。あ~、割ってみなくても、創刊号からの表紙がズラズラ並んだページの見出しに、「ミーツ・リージョナル、街と戯れながら四半世紀」とありました。
正式の特集タイトルは、「300号記念特集ミーツのいい店、100の人。」です。
とうぜん、「ミーツの創刊から210号を編集し続けた名物編集長・江弘毅さん」のインタビューから読んだ。この雑誌は、バブルの最中に創刊され、92年の「バブル崩壊」の衝撃波が続いているうちに阪神大地震があったわけで、その頃の大変さと、そこをくぐりぬけた力強さといったものを、しみじみ思った。江さんの、元気のよいデカイ声も聞こえてきそうなインタビュー。
おれが、初めてミーツに関わったのは、244号、2008年10月号。トツゼン、編集の藤本さんにメールをいただいたのだった。「ザ・めし」特集でありますね。大阪まで行って取材。下の写真の右下あたりに表紙がある。
つぎが、2010年7月号(265号)「酒特集」に、「もっと飲ませろ!」を寄稿。つぎ、2010年12月号(270号)「居酒屋特集」の「居酒屋に人が集まる本当の理由シリーズ」のコーナーに、「新説・居酒屋は“駄菓子屋”だった」を寄稿。2011年3月号(273号)「天満特集」では、木村衣有子さんと天満を取材、競演。2012年1月号(283号)「ザ・汁特集」に「エンテツの汁かけ論」を寄稿。2012年9月号(291号)「天王寺特集」では、天王寺を泥酔取材。
いずれも、楽しく仕事をさせてもらった。
しかし、雑誌の歴史って、面白いな。街というか、ナマの世間、浮世そのものという感じがある。街のざわめき、酒のニオイも人のニオイもする。それは、ミーツならではなのかも知れない。
おれは、出版業界や雑誌業界のことをあまり知らないから、雑誌のステータスなど気にしないで、どんな雑誌でも、いつも気楽にやっているのだが、あらたまって本号を見ると、いやあ、かなりトンがった鋭い感性と深い哲学を持った気鋭の雑誌なのだ。そこを、「情報誌」というスタイルでくるんでしまうのも、またうまいんだなあ。
って、いまごろ気がついたのかと言われそうだが。おれは、そういうなかで、凡庸に気楽にやりすぎたか。でも、もともと鈍くて凡庸なので、がんばっても何も絞り出せないからな。そう思いながら、パラパラ見ているのであります。
ま、これからも、大いに活躍してほしいね。関西を面白くするだけじゃなく、こういう雑誌があるだけで、日本が面白くなる。
それにしても、毎月一冊、これだけの雑誌を作るのは大変だ。商業誌なりの難しさもあるだろうし。おれにはやれない仕事だな。商業誌で働く、とりわけ「情報誌」の編集労働者は、偉いと思う。
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