ちょくマガ「エンテツ&須田泰成のカウンターカルチャー」は、ますます面白くなっている。
今日は、ちくま新書の担当編集さんから、『大衆めし 激動の戦後史』の見本ができあがった、明日午前中に届くという連絡があった。今回は、三校でも直しが多かったから、まちがいなしに仕上がっているかどうか、ドキドキものだ。
それはともかく、こちらではまだ紹介してなかったと思うが、8月中ごろから、角川書店の「ちょくマガ」というので始まった、「週缶!さばのゆマガジン(さばのゆ店主・須田泰成責任編集/松尾貴史無責任編集)」で、「エンテツ&須田泰成のカウンターカルチャー」ってのをやっている。
ちょくマガは「メールで、WEBでEPUB(電子書籍)で。著者とつながる、新しい形のWEB &メールマガジン」というもので、ようするに著者から「直接」届くから「ちょくマガ」っていう、わからないようなわかったようなものだが、いろいろコンテンツがあって、有料。
「エンテツ&須田泰成のカウンターカルチャー」の「カウンター」は、飲み屋のカウンターとカウンターカルチャーのカウンターと混ぜたもので、須田さんとおれがカウンターで飲みながら、カウンターの人間模様からまちの文化や世相までを、近年は資本に回収されて骨抜きになったようなカウンターカルチャーにカウンターするように語る、というものなのだ。
かれこれ10回ぐらいになるか。須田さんと飲み屋で会って話したり、電話で話したり、原案を須田さんが作ってくださり、おれが手を入れて、毎週金曜日にアップされる。
これが、回を重ねるごとに面白くなってきて、前回は「律儀」をテーマにし、今回は、「常に100年後を考えて酒や料理を作っている会社や店があるんです」のタイトルで、具体的な会社名や店(食堂)の名前と例をあげながら、話を深めている。
須田 最近のエンテツさんのtweetにこんなのがありました。
「東京新聞の連載「大衆食堂ランチ」では、
この1年間に、 戦前から続いている食堂を何軒か扱っている。
勉強になることが多い。
大衆食堂の場合、じつに細かい計算で成り立っているから、広告宣伝
やイベントなどへの参加はゼロに近く、
日常の仕事のなかで客との関係を育てていく。
一言で言えば、自分とこの客がナゼ自分の店に来るかをよくわかっている。
これは、店を継続するうえで、アンガイ大事なことなんだな。」
これが、実になるほどという感じで。
遠藤 いやー長く続いている店にいくと、ためになることが多くてね。
須田 「日常の仕事のなかで客との関係を育てていく」というのが当り前だけど、
スゴイことですね。
といったぐあいで、あそこの酒蔵、こちらの大衆食堂、ほかではテーマが違うから、あまり書いてないことばかり。
須田 スタンダードを大切に扱うことが長く豊かな持続を生むんですね。
遠藤 目先、小手先の目新しさは、ごく短い間はいいかも知れないけど、
飽きられるのも早いんだよね。
あるいは
須田 日本人が目先、小手先の目新しさばかり追い求めたロスというか、
無駄の総量はスゴイことになっているような気がします。
遠藤 日本の場合は、無駄も「経済成長」のうちできたからね。
とかとか
須田 そう思います。それなのに、一部の消費者は、玉子丼よりも、
「きまぐれシェフのふわとろオムレツ丼」が良いと思ってますよね。
遠藤 もうイメージや話題性を消費しているようなもので、
ちょっと目先を変えただけのものにコロっとダマされる奴が多い。
客の方も、自分がナゼこの店に来るのか、
好きなのか、自分はこれでよいのか、しっかり考える習慣が必要じゃないかな。
といった感じでやっておるのであります。
ときたま、誰かの悪口を言っています。いやいや、おれたちは紳士だから、そのようなことはありません。
先日は、大宮いづみやで須田さんと飲みながら3回分ぐらいを収録。ますます面白くなりそう。
ほかにも「さば風呂日記」「松尾貴史のオカルい悩み相談室」「缶詰博士・黒川勇人と春風亭昇太の「缶詰革命!」」がある、ちょくマガ「週缶!さばのゆマガジン」は、こちらです。
http://chokumaga.com/magazine/?mid=106
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