『あの人と、「酒都」放浪』(中公新書クラレ)に登場しています。
以前、YOMIURI ONLINEで連載された「酒都を歩く」が本になり、昨日、中公新書クラレから発売になった。タイトルは、『あの人と、「酒都」放浪』で、著者は、連載を担当した読売新聞記者の小坂剛さん。
登場するは、
第一章 居酒屋は文化
アートディレクター・太田和彦「ブームの先達」、作家・森下賢一「非日常を求めて」
第二章 哲学と詩と歌と
哲学者・鷲田精一「京都と大阪」、詩人・佐々木幹郎「今宵、中原中也」、編集者・都築響一「スナックの魅力」
第三章 母を想う
酒場詩人・吉田類「酒と放浪の人生」、作家・吉永みち子「上野・北畔にて」
第四章 地ベタの快感
大衆食堂の詩人・エンテツ「気取るな、力強くめしをくえ!」、町工場経営者・藤原法仁「京成沿線の大衆酒場」
第五章 酒場はパラダイス
編集長・倉嶋紀和子「古典酒場で女性一人呑み」、会社員・浜田信郎「酒場五か条」
第六章 郷愁の町・東京
フォークシンガー・なぎら健壱「安い、うまい下町」、社会学者・橋本健二「居酒屋の考現学」
てなぐあい。
この顔ぶれ、このまとめかたは、ちょっと普通の「酒飲み本」や「居酒屋本」にはないですね。内容や文章の書き方も、そう。
著者の小坂さんは、初対面のときから読売の記者どころか新聞記者らしくなくて、おもしろいなあと思っていたのだけど、この本は、登場人物が話したことや行った酒場のことを、ただ上手にまとめるだけではなくて、小坂さんの視点による突っ込みや登場人物の観察が、おもしろくしていると思う。
藤原さんとおれが登場する、第4章の見出しが、「地ベタの快感」てのが、うれしい。
それぞれの著者が、小坂さんと行った酒場とは別に、「オススメの店」をあげ、コメントを寄せている。おれは、店の選択で、けっこう悩んだ。どう選んだかは、ナイショ。
◆読売新聞オンライン「酒都を歩く」で大衆食堂・エンテツ編(上・中・下)は、こちらに掲載中。…クリック地獄
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