<料理>という営み。
いろいろあったが、まずは、11月6日(水)東京カルチャーカルチャー@お台場における「十日町コシヒカリ新米ちゃん祭り」だ。ここで古墳トーク以外の出演は初めてだったが、古墳トークの倍以上、100席が満員状態。すごい熱気というか、食気というか。十日町新米コシヒカリのおにぎりが食べ放題のほか、十日町の酒「松乃井」「天神囃子」が飲み放題、お土産に新米コシヒカリほか、入場料のもとがとれるほど。
テリー植田さんと須田泰成さんの司会。前半は十日町市など出品者の話し、おれは後半の出演で、この春訪ねた十日町コシヒカリの話をした。「魚沼産コシヒカリだからうまい」という原理主義じゃなくて、米のうまさ、米との付き合い方から楽しく考えてみようという話しをするツモリだった。だけど、前半のあいだに、けっこう「松乃井」「天神囃子」を飲んでしまっていた。おれが東京カルカルの壇上にいるときは、いつも酔っている。
酔ってしゃべったが、テリー植田さんがツイッターで、「大盛況で終了。十日町で食べるコシヒカリが一番上手い、というエンテツさんの言葉が、じんと残る満腹で大満足な夜になりました。ハイサワー田中社長も参加頂きました!(テリー植田)」と書いていたから、よしとしよう。
8日(金)は、18時半に上野の大統領支店だった。闇市研の井上さんが新潟から上京するのに合わせて、五十嵐さんとゼミ生ら。
昨年の2月、大統領本店で朝の10時からアメ横調査のキックオフてな名目で飲んで、2013/05/25「「アメ横から考える」を考えている場合じゃないのだが。」に書いたレポートをまとめたゼミ生のうち女子2人。めでたいことに来春卒業で就職も決まった。そして、この春にも会っている、めでたく大学院に合格したばかりの男子1人。
井上さんとは、かれが大学を卒業して新潟へ帰り就職したあと、赤羽で1度会っているが、ひさしぶりだった。まだ20代だけど、ずいぶんたくましく頼もしく成長していた。最近は、毎週のように上京しているとか。仕事と闇市研とで忙しいようだ。五十嵐さんは、あいかわらずの活躍。けっこうなことだ。
あれやこれや話は山ほどあり、元気のよい若い人たちと調子よくやっていたら、どんどん飲んで、23時閉店。上野駅で五十嵐さんと別れてから、あまり記憶がない。東大宮に着いて、コタツが開店4周年というのが気になっていたから、行ったのだが、何を飲んだかも記憶にない。とにかく、昨日は珍しく胃がやけて痛む二日酔いが残った。
さてそれで話は変わる。このツイートは7日のこと。
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大衆食堂の詩人にして、東大宮在住の遠藤哲夫さんの『大衆飯激動の戦後史』で知ったが、玉村豊男『料理の四面体』は料理についての本当の名著。構造主義入門としても、レヴィストロース神話論入門としても、そもそもすべてのレシピ本をてるとる前に<料理>という営みの入門でもある。
2013年11月7日 - 5:23
https://twitter.com/coppemkg/status/398470695639711746
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ツイートされたのは、猪瀬浩平さん(@coppemkg)。「すべてのレシピ本をてるとる前に」は「すべてのレシピ本をてにとる前に」だと思うが、 「<料理>という営み」という言葉づかいが、素晴らしいと思った。そうなのだ、玉村豊男さんの『料理の四面体』は、まさに「すべてのレシピ本をてにとる前に<料理>という営みの入門でもある」のだ。
そして、料理というと、すぐレシピ本になったり、栄養のことになったり、うまいもの談義になったり、あの店この店、あっちの料理とこっちの料理の比較になったり、いろいろだが、その前に「<料理>という営み」について、おれたちはどのていど知っているか、知ろうとしているかということだと思う。
考えてみれば、『大衆めし 激動の戦後史』も、「<料理>という営み」に関わることなのだ。
「<料理>という営み」は、「料理という生活」も含むことができるだろうし、これまでの料理の話しに不足がちだったところを埋める言葉でもあると思う。素晴らしいので、どんどん使いたいが、猪瀬浩平さんオリジナルって感じもあって遠慮がちに…でも、どんどん使いたい。
猪瀬浩平さんは、ツイッターのプロフィールに「見沼田んぼ福祉農園×見沼・風の学校事務局長。明治学院大学教員/明治学院大学国際平和研究所所員。文化人類学者。北浦和西口の商店街の街角で暮らしている」とある。北浦和は、ここに引っ越す前に住んでいたところ。見沼・風の学校のことは、以前からHPやブログなどで知っていて、当ブログからリンクを貼ったこともある、その方なのだ。しかも、もしかすると、今月中にお会いできるチャンスがあるかも知れない行事があるのだ。
とにかく、「<料理>という営み」に、興奮して、いろいろ考えている。
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