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2014/07/24

酒とエロと街の文化とか、泥酔そして梅雨が明けた。

22日(火)に関東地方のも梅雨が明けた。その前、19、20、21日、世間は3連休だった。おれは18日の夜から、3夜続けて泥酔帰宅、21日は家でくたばっていた。

18日は、18時半に新宿のベルクで待ち合わせだった。その前にション横の岐阜屋で、やきそばと瓶ビールと酎ハイをやってから行った。最初にO女さんがあらわれた、中に入って注文しようというときに、K女さんも来た。3人で生ビール。S男さんは猫へ直接行くというので、そこで19時過ぎに合流。

猫は、3年ぶりぐらいか。オーノさんを連れて行って、そのあと行ってないが、先日渋谷でオーノさんとあったら、猫が気に入って、ときどき行っていると言っていた。やはり、マスターは女性を連れていくと機嫌がよいとも。この日、おれたちも女性が2人いたから、マスターは大変機嫌がよく、軽口をたたいていた。

壁の棚にギッシリならんだ、変色したビニール袋に入ったL盤。そのL盤がまわるターンテーブル。古い木のカウンターに、どことなく漂うやさぐれ感。何も変わっていないが、煙草を吸っている人が、ほとんどいなかったのが、この店にしてはヘンだった。カウンターにもテーブルにも、直径10数センチ深さ5センチほどのステンレスの「灰皿」があって、たいがい店内は煙草の煙でかすんでいたのだが、この店でも喫煙者は減っているのだろうか。昔の常連ヘビースモーカーは引退していくばかりだし。

ハイボールを飲む。つまみは皿代を払い勝手にとる乾きもの。おしゃべり。O女さんが、どうしてスタイリストになったかの話が、面白かった。M社では、スタイリストを養成するためアシスタントを抱えていた時期があったのだ。いまでは考えられない。話しあれこれ、21時すぎ、腹も空いたしと移動。

近くの陶玄房。S男さんは、ときどき利用しているらしいが、おれは、もしかすると10数年ぶりか。イスが前とちがって座り心地がよくなっていた。清酒と料理。この顔ぶれで清酒を飲むのはキケンなのだ。話もはずみ酒を飲むピッチも早くなりがち。もうあとは、どうなったか、泥酔記憶喪失帰宅だった。

19日は、山﨑邦紀さんからお誘いがあって、山﨑さん脚本、浜野佐知監督の新作の試写会。十条東口に「シネカフェ・ソト」というのがあって、17時半から。浜野監督、初デジタル作品、すでに60分のピンク映画バージョンは『僕のオッパイが発情した理由(わけ)』(R18)として、関西ではエクセスフィルム配給で公開されているそうだが、今回の試写会は、それを90分バージョンに編集したもので、R15の『Body Trouble ボディ・トラブル』なのだ。

より一般映画に近い意欲作。浜野監督らしい戦闘的(あるいは「激怒的」)フェミニズムの立場からジェンダー問題に挑んだ、というべきか。

ひきこもりの童貞青年が、ある朝目覚めたら、チ○ポがない、肉体だけ女になっている。彼(彼女)は、いろいろな人と出会い、化粧することを覚えたり、強姦されそうになったりしながら、性について、男について、女について、考えていく。ファンタジーとコメディが入り混じった、笑える、なかなか面白い展開。

ところどころに、クラゲが入った水槽と、それを前に、前世は男だったが男が嫌でたまらず女に輪廻転生した女と学者らしい男が、ジェンダーやフェミニズムにからんだ蘊蓄を傾ける場面が入る。ゆらゆら、ゆれるクラゲが大写しになったりする。このあたりは、りくつっぽいエロの山﨑脚本ならではか。

この蘊蓄を含め、おれは中学生や高校生に見せたい映画だと思った。とくに、「女」に生まれただけで味わわなくてはならない嫌なこと苦痛については、中高生ぐらいのうちから考えさせておいたほうがよい。それと、セクハラ議員もちろん、この映画で教育が必要なものが、たくさんいる。

試写会には40名ほどの方がいたと思うが、飲みながら、ほぼ全員が感想を述べる機会があった。女性が半分ぐらいだったが、男をボロカスにやっつける場面に溜飲を下げていたようだ。

ピンクバージョンの『僕のオッパイが発情した理由(わけ)』については、9月27日(土)にシネロマン池袋で、監督と女優の舞台挨拶があり、「暴走女子と行くピンクツアー」もある。このR18版は、ぜひ見たい。
http://pinktour.info/cineroman/page4.html

この夜は、試写会場でハートランドを5本と白ワイン一杯を飲み、酔った勢いで東大宮に着いてから一軒入ったが、ほとんど記憶がない。

20日は、タノさんが北浦和を取材するというので、ロケハン案内役を買って出て、16時に北浦和駅で待ち合わせ。コンさんもあらわれる。まずは東口をうろうろ。角打ちの酒屋が一軒あったのだが、廃業していた。

秩父から食べきれないほどじゃがいもが送られてきたので、北浦和クークーバードに助けてもらおうとレジ袋一杯、持って行った。そのクークーバードは、いつもなら16時開店だが、18時からのライブのリハーサルのため通常営業はなし。

まずは、ぎょうざの満洲でビールと腹ごしらえ、西口周辺、県立近代美術館あたりをうろうろし、古本酒場の狸穴へ。狸穴の川上さんは当地育ちだから話ははずむ。北浦和は「東の国立」「東の高円寺」など、狸穴は「東のゴールデン街」か、一軒だけだけど。いろいろな顔を持っていて面白い。それに、東口の商店街にも西口の商店街にも銭湯があるなんて、首都圏のJR駅周辺としては珍しい。

遅くなるほど混みあい、われわれは退散。駅への途中、目にとまった酒場の看板、なにやらよさそうと入ってみたら、ほんとうに安くてうまくてよかった。この場所で45年とか。北浦和にいるときに、なんでここを見つけなかったのだろう。たしか燗酒を飲んでいるうちに泥酔。あとは、わからない。

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