昨日発売の『dancyu』5月号に書いています。
今回の第一特集は、タイトルが「中華恋恋」で、つまり中華。おれは、「大衆中華の味方です」というコーナーで、「エンテツさんと「岐阜屋」」。もちろん、新宿・思い出横丁の岐阜屋さん。
そこにも書いたけど、思い出横丁は、おれにとっては、1962年の春上京してコワゴワ足を踏み入れた思い出深いところ。ここのことが書けたのは、うれしい。
月刊誌は、毎号同じレベルで仕上げるのは至難の業で、どうしても出来不出来があるのだが、今号は、上出来の方だと思う。いろいろ編集的には首を傾げるところがあっても、第二特集、第三特集?まで含め、充実の内容がカバー。顔ぶれもすごい。
檀太郎さんによる巻頭エッセイのあと、最初の「チャイニーズ・グラフィティ」のコーナーの冒頭に登場するのが、当然のように、東京・曙橋の「敦煌」で、なんと、文がマッキー牧元さんで、写真が久家靖秀さんなのだ。すごい豪華でゼイタクな組み合わせ。
久家さんの写真は、中華の概念をぶちやぶるような美しさ、ファッショナブル、さすがです、ダントツ、久家さん。この久家さんの写真だけでも、一見の価値あり。
マッキーさんの文章は、おれ好みのテイストじゃないけど、マッキーさんならではのもの。近頃の雑誌は、セレクトショップみたいに「仲良しテイスト」でかためる傾向があるけど、いろいろなテイストが雑多に混ざり合ってこそ「雑誌」だし、多様なテイストを上手に編んでこそ、雑誌らしい面白さや可能性があると思う。
続いて、東京・神田の「味坊」は、文・加藤ジャンプさん、写真・伊藤徹也さん。福岡・中州川端の「星期菜」、名古屋・池下の「菜の花」。そして、そして、神奈川・鎌倉の「華正樓」は、文が沼由美子さん、写真・大沼ショージさん。東京・上石神井の「梁山泊」を、文・山内史子さんで写真・キッチンミノルさん。
永浜敬子さんが書く、東京・赤羽の「Nomka」は、たしか『ミーツ・リージョナル』最新号にも永浜さんは書いていた記憶があるが、彼女の「Nomka愛」が噴出している、素晴らしい。写真が片柳沙織さん。
こんなぐあいに、最初から、ズッシリ詰まっていて、「大衆中華の味方です」は、こんなあんばいの展開。
山本一力さんが江戸川橋の「新雅」を、「四坪、阿吽の呼吸」。
山本益博さんが千歳船橋の「中華日和」を、「あの料理人がここにいた」。
つぎ、おれが新宿・思い出横丁の「岐阜屋」を、「なんだかエロうまい」。
つぎに林家正蔵さんさんが千駄木の「一寸亭」を、「敷居は低く、志は高く」。
最後に、北尾トロさんさんが大久保の「日の出中華」を、「大久保の太陽」。
みなさんキリッとしたテイストのなかで、おれだけ、うじゃじゃけているわけです。
それはそうと、この「大衆中華の味方です」の写真は、全部、本野克佳さん。本野さんの写真もいい。最初の特集大扉も飾っている。
本野さんとは、2009年の夏、ミーツリージョナル別冊『酒場の本』で初めてお会いし、大阪・神戸・京都と3日間一緒に仕事をした。思いがけなく、それ以来の再会。うれしかったねえ、二人でよろこびあった。
ほかにもサプライズがあったのだが、省略。
今回は、ほんとうは寄稿だけで、取材や撮影に立ち会う必要はなかったのだけど、この二つのサプライズを楽しみに岐阜屋へ行ったのだった。
そしてさらに、2日にミーツの仕事で大阪へ行ったら、取材の待ち合わせ場所に本野さんがいるというサプライズがあった。そのことは、また後日。
もくじは、こちらのサイトにあります。
http://www.president.co.jp/dan/new/index/
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