九州民謡演奏会、泥酔記憶喪失帰宅。
5月23日、小倉からスタートした「九州民謡演奏会」は、その後、日田、田川、大阪と巡って、昨日、東京でフィナーレを迎えた。会場は入谷のそら塾。2時半スタートだった。
そら塾は、入谷にある。鴬谷駅から歩いて数分。細い通りから入った路地の突き当り、古い三軒長屋の一軒。このあたりは、戦災で焼けなかった建物が、ところどころに残っているが、その一つと思われる。
会場の2階にあがる階段ハシゴは急で、建付けは、みなどこかしらゆがんで見える。そこに定員の30名。告知と同時ぐらいに予約で埋まった。
つまみと酒は会費のうち。ビールのあと清酒を飲みながら、いい気持。
プロデューサー役の牧野伊三夫さんの挨拶のあと、主催者である大分県日田市のヤブクグリ、黒木会長の挨拶。黒木さんとは、昨年秋、日田でお世話になって以来の再会。
しかし、黒木さんの挨拶のファッションは、牧野さんの絵に日田林業の文字も大きいロングドレス?とことん遊びますねえ。
演奏は、青木隼人さんのギターで始まった。「庭の千草」の演奏中に、柳家小春さんが、歌いながら登場するという趣向。
柳家小春さんは、三味線を弾きながら、得意の「江戸の粋曲」を何曲か。そして、正調炭坑節(田川民謡)、コツコツ節(日田民謡)、小倉節(小倉民謡)とすすむ。正調炭坑節は、盆踊りのそれとは違って、静かで、小春さんが唄うせいか小粋な調子。
最後に、石田千さんが作詞、小春さんが作曲の「日田の盆唄」を、小春さんの三味線と唄、青木さんのギターで。青木さんが、ブルースの調子でというようなことを言って始まった。もう呼吸もピッタリ。
終わって、奏者2人の挨拶のときの青木さんの笑顔が、無事に巡業を終えたせいもあってか、とてもうれしそうだった。
おどろいたことに、やはり昨年秋に日田へ行ったときにお世話になった、寶屋のおかみさんが、いまや日田の名物となった「きこり弁当」を6個持って駆け付けた。しかも、演奏会のあと、すぐ帰るスケジュール。ほんと、おかみさんには、いつも頭がさがる。
懇親会までに1時間ほど時間があるので、そら塾の方に教えてもらった、近くの銭湯へ。「快哉湯」というのだが、築80年とか。いい銭湯だった。
18時すぎ懇親会。よく食べ、よく飲み、よくしゃべった。
九州民謡演奏会は、東京スタートではなく、九州をスタートにしたのがよかった。しかも、東京の会場が、一番コジンマリ小さいのだそうだ。ほかは、70人とか100人の会場で、満員御礼。いかにも牧野さんらしい発想で、楽しい。
民謡といっても、「伝統を守る」なんて、古臭いままを懐かしがっているのはツマラナイ、そうじゃなく、イマに生きる民謡をということ。こんどは、北海道の夕張から、いわきや秋田を巡って、なーんて話しもしていたな。
21時過ぎに閉会。荷物を宅急便で送るという黒木さんとコンビニへ行っているあいだに、ほかの人たちの姿が見えなくなった。ならばと、鴬谷に出て、信濃路へ。ギャオギャオ話しながら、飲む。まだまだヤブクグリは楽しくなりそう、日田もおもしろくなりそう。
もう飲めない、黒木さんも疲れて眠い。新宿のホテルに帰る黒木さんをホームでバイバイ、そのあとはどう帰って来たか、わからない。
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