うどんの日。
今日7月2日は、うどんの日だそうだ。
そば・うどん業界.comによると、「毎年7月2日頃に暦の上の「半夏生(はんげしょう)」が来ますが、この日を「うどんの日」と1980年に香川県生麺事業協同組合が制定し、以来「半夏生」の日が「うどんの日」になっています。」「「半夏生(はんげしょう)」夏至から数えて11日目。毎年7月2日頃から七夕(7月7日)頃までの5日間が半夏生となります。農家においては田植え終了の目安の日です。半夏生(はんげしょう)のころは、天から毒気が降るという言い伝えがあり、井戸に蓋をしたり、酒や肉を断ったり、野菜や筍を食べるのを控えたりする風習が各地にありました。讃岐地方の農家では半夏生のころ、田植えや麦刈りが終わった労をねぎらう為に、うどんを打って食べる風習があり、それにちなみ「うどんの日」の由来となりました。」
http://www.soba-udongyoukai.com/info/2011/2011_0628_udon_nohi.html
ようするに、讃岐原理によるものなのだ。でも、まあ、いいじゃないですか。
だけど、冒頭の写真は、蕎麦だ。これは、去る3月に発行になった、北九州市発行のフリーペーパー『雲のうえ』22号うどん特集のとき、おれが撮ったもの。もちろん、本誌のうどん特集のほうには、蕎麦の写真はない。
ようするに、北九州市では有名な蕎麦屋である「しらいし」では、ランチタイムに6人前だけカレーうどんが食べられる、その取材のときに、ついでにお店が自慢の蕎麦を食べたというわけなのだ。カレーうどんも蕎麦もうまかった。
「しらいし」のあるじは、地元のNHKカルチャースクールなどで、蕎麦の講師をしたり、自分で蕎麦を栽培したりなのだが、うどんへの愛着と洞察もなかなかのもの。
蕎麦とうどんを比べ、「うどんは、許容範囲が広く、母親のようだ、どんな食材ともあう」と言ったことは、雲のうえに引用させてもらった。あるじの母上も、きっと包容力のある人だったのだろうと偲ばれる、あるじも許容範囲の広い人柄で、「雑多な街」北九州を、こよなく愛しているようだった。
ま、うどんの日と知って、北九州うどんの旅を思い出した。
下の写真は、「めん処 たけや」の肉うどん。この肉うどんは、北九州市でも主に小倉南区の北側の地域で食べられていたもので、近年まで、市内でもそう広くは知られていなかった。いまでは、大人気。
10人も入れば一杯の小さな店の一隅で、あるじは前夜自宅で打って一晩寝かせたうどんを、のばして切っていた。
そういえば、もう2年前になるか、おれは『dancyu』のうどん特集号で、うどん打ちをやらされたのだった。そのときのお店の取材でも、お店の方は、「うどんは蕎麦と違って、決まりごとなんかないんです、気楽な食べ物なんです」てなことを言っていたな。
うどんといえば、麺もさることながら、やはり、汁、だし、がモンダイだ。大雑把にだが、北九うどんの汁は、独特の醤油の関係もあって、全般的に「甘口」のようだ。それと比べると、関西は単なる「甘口」とは違い、やはり昆布だしの「うま味」が効いた「うま口」のような気がするし……と書いていると、また昨日のような、うま味やダシやコクの堂々巡りに陥りそうだからやめておく。
とにかく、何口だろうが、締まりのある味が、たいがい好まれるようだな。
うどんは、気楽な食べ物だし、許容範囲が広いから「ひっぱりうどん」のようなものもあって、全国各地でいろいろに食べられ愛されている。ここ埼玉も、昔からうどんをよく食べるところで、そのうどんも地域によっていろいろだし、麺状のものだけでなく、「お切り込み」や、ただ四角のばしたもの(名前を思い出せない)を煮込むものや、冷汁やだご汁の類まで、じつにさまざまでおもしろい。
うどんも人生も、雑多に楽しくやりましょう。
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