ですます調で「愛しの大衆食堂」。
ときたま、思いがけないところから、思いがけない原稿の依頼があって、愉しい。
このあいだ、全国市町村教育委員会連合会というところが編集する『時報 市町村教委』という雑誌に、「随想」を書いてほしいという依頼があった。
「随想」という頼まれ方も初めてだが、おれでよいのか、間違っていないのかと一瞬考えた。だけど、添付の企画書を見ると、「愛しの大衆食堂」のタイトルで「ですます調」という依頼、ホンキなのだ。
教育委員会が、どうしておれなのかなあ、おれ、あんまり教育的な人間じゃないんだけど、でも大衆食堂も知らない教育関係者では困るなあ、と思いながら書いた。
ですます調に、「おれ」ではなく「私」で。大衆食堂がテーマで、ですます調は、たぶん初めてだ。
先月発行の掲載誌が届いたので読んでみたが、どうも自分が書いた文章のような気がしない。でも、おれが書いたのだ。
ジジイが「いい子いい子」しながら書いてらあと思ったが、ま、こういうのもアリか。「一般的」には、このほうがよいのかも、たまには「ですます」で書いてみようか。
この雑誌を見るのは、これが最初で最後になるかもしれない。いならぶ筆者は、ほとんど縁がない、教育関係の偉いみなさまばかり。
顔写真が必要といわれ、適当なものがないので、このあいだスソアキコさんの帽子展に行ったとき、山高帽にしては、山にデコボコがあって、実際の山のモチーフに近いデザインの帽子をかぶって、まりりんに撮ってもらった写真があったので、トリミングして使ってもらった。最初から最後まで、古風なカタイ事務的なイメージの誌面のなかで、浮いている。笑えた。
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