歌舞伎町 つるかめ食堂60周年。
去る3日(水)は、新宿・歌舞伎町のつるかめ食堂で撮影だった。インタビューはなく、おれがひたすら飲んでいるところを撮るという、めったにないありがたいこと。
なので、15時に食堂で待ち合わせだったが、ウォーミングアップにベルクで一杯ひっかけていった。
撮影では、おかずをアテにサッポロラガーを飲むのだが、コップに泡の確保のために、飲んでは注ぎしているうちにけっこう飲んだようだ。
さらに、撮影は一時間ちょっとで終わって、それからが本当の飲みになった。
その飲んでいる最中に、この写真を撮った。少しブレたのかピンボケなのかという感じだが、トイレのドアにあった、「寿 六十周年」の手書きポスターだ。
「創業昭和三十一年二月 一九五六年」
はあ、おれが上京したのは1962年春で、上京してから割りと早くこの前を通っていて、その暗い怪しげな佇まいは目に焼き付いている。といっても、当時は歌舞伎町の大部分が暗い怪しげなところだったのだが。
「大衆食堂 つるかめ食堂」の文字のそばには、「前田政明パパさん、雅子ママさん」という書き込みがある。とてもチャーミングなパパさんとママさんは、やはり人気なのだな。
「六十周年」の文字のそばには、「全面禁煙になりました うれしい!」の書き込みが。
昨年末12月に発売の『dancyu』1月号は、創刊25周年記念特別号で「いい店って、なんだ?」特集だったのだが、おれはこの食堂を取材させてもらって書いた。そのときはまだ一部喫煙可だった。
60周年を期に禁煙にしたということか。店舗の建替えをのぞけば、開店以来の大変革。まあ、しかし、喫煙者は客の1割ぐらいになっているのだから、仕方のない成り行き。
なにがともあれ、60周年、めでたい。
思い出横丁のつるかめ食堂も健在。
どちらも建て替わり、代も変わり、「昭和」とか「レトロ」とかではなく、「いま」を生きている。
当ブログ関連
2015/12/11
『dancyu』1月号、特集「いい店って、なんだ?」に、歌舞伎町のつるかめ食堂を書いた。
| 固定リンク | 0