生活はホビー?
ネットで、「日本在住外国人「日本では友達100人できてもさみしい」」
https://www.madameriri.com/2016/02/10/not-hard-to-make-friends-in-japan/
というのがあって、本旨の文章より、むしろここが面白く、笑った。
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先日、今田さんと彼の奥さんに駅でばったり会った。今田さんの奥さんはアメリカ生活の経験もあって、英語を話すのが大好き。このときは彼女とこんな会話をした。
“Imada-san,how’s it going?”「今田さん、調子はどう?」
“I’m going shopping”「買い物に行くの。」
“Okay…What for?”「オケー。何の買い物?」
(困惑した様子で) “It’s my hobby.” 「買い物は趣味です。」
日本人はよく“hobby”って単語を使うけど、これって凄い違和感。ホビーが切手収集やプラモデル作りならまだわかるけど、買い物や散歩、食べること、寝ることってこれはもうホビーとは言えないから。生きていくために必要なことはホビーにはならない。…と、それはさておき。
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「買い物や散歩、食べること、寝ることってこれはもうホビーとは言えないから。生きていくために必要なことはホビーにはならない」というあたりは、わからない人たちがけっこういるだろうね。
「食はエンターテイメント」だし、生活のホビー化はごく自然に広がり、ホビー化はいろいろな食品を嗜好品化した。いまでは「主食の米」ですら、嗜好品的に話題になり嗜好品化がすすんでいる。
これはまあ、過剰供給がもたらした、消費はすばらしい!の消費主義と結果であり、一方に、「ホビー」どころではない生活がある。
以前、アメリカ人と神保町を歩いているとき、「あそこの店は行列ができるんだよ」と教えたら、顔をしかめ、人差し指を顔の前にたて振りながら「チ、チ、チ」とやったあと、「どうして日本人はカフェなんかに並ぶんだ」というから、「ホビーさ」と言ってやった。かれは頭をふっていた。
しばらくしたら、ほんとに、「行列はホビーだ」というような「論」をふりまいている人がいて驚いた。
ま、日本人ほどじゃないが、アメリカ人だってレストランに行列をするやつはいる。
生活をホビー化する日本人は、生活文化の先進をいっている。といえるほど哲学(深く考えること)があればよいのだが、浮ついた消費主義の結果だから、胸をはれないのが切ない。
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