都議選。
おれは都民じゃないが、知り合いの都民が都議選のために忙しい思いをしている。選挙活動をしているわけじゃなく、本人の会社の仕事が、選挙になると忙しくなるのだ。ご苦労さま。選挙で儲けてください。
いつの都議選も政局と無関係ではないが、今回は、「ここで自民党が大敗すれば、安倍辞任の可能性があります」といったことを言っている人たちがいるように、かなり政局がらみではある。
「自民党が大敗すれば」というのは、どのていどの議席数が基準なのかわからないし、それを条件に「安倍辞任の可能性があります」と言われたところで、あまりピンとこない。
政局がらみではあるが、安倍辞任に追い込める可能性は、かなり低いのではないかと思う。
だから反安倍勢力を支持しても仕方がないという話ではないが、選挙は勝敗の結果だけであるにも関わらず、反安倍勢力が彼我の力関係を読み切った戦略を持っているようには見えない。
その戦略のなさ、あるいは戦略のマズさについては、森友問題でツイッター世間が騒がしいときに、このようにツイートしたことがある。森友問題については、これだけしかツイートしてない。加計問題についても同様だから、ツイッターでふれたことはない。
逃げ切ろうとする側の絵は見えてきたが、追い詰める側の詰めの絵は見えない。
0:50 - 2017年2月25日
https://twitter.com/entetsu_yabo/status/835155051702276096
「アッキード事件」なんて言い方していて、詰め切れるのかなあ。
21:45 - 2017年3月2日
https://twitter.com/entetsu_yabo/status/837282725136498688
ざっと思いつくだけでも、甘利の不正、防衛省日報問題、森友、加計など、安倍政権に不利な大きなジケンが続いても、安倍政権を詰め切れず逃げられてきた。最近、内閣支持率が下がっているが、その文脈と反安倍が支持を得るための文脈は違うはずだ。
ツイッターなど見ていると、この文脈の違いをわかっていない反安倍が多く、これまで何度も繰り返したように、最後は浮動票頼みの投票率アップ運動で終わるのではないか。
彼我の力関係を読み切らず、ツイッターなどネットに期待をかけすぎのようでもある。
四月と十月文庫『理解フノー』の「右と左」には、おれが関係した、1974年夏の「保革伯仲」下での参議院選挙のことを書いて、「熱い夏だった。この夏に保革逆転を許さなかった自民と、逆転できなかった「革新」の「差」は大きく、いまでも続いているようだ」と結んでいる。
そこには書いてないが、その選挙後も1980年に大平正芳が急逝する頃まで、いろいろ自民がらみの仕事をした。
その「差」は、依然として残っている。それは、一度自民党が下野して返り咲いたことで、さらに大きくなったようにも見える。
よほどの「想定外」のことがないかぎり、自民党が大敗し安倍辞任ということにならないだろう。現在のところ、そういう筋書きは、どこにも見えてない。
それにもかかわらず、「ここで自民党が大敗すれば、安倍辞任の可能性があります」というようなことを言っているようでは、いかにも苦しい。自信がないのだな、と、おれは思ってしまうね。
反安倍は、「アンチ」として存在していればマンゾクなのか。
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