来年1月14日(日)は下北沢でトーク。
おれが美術同人誌『四月と十月』に連載の「理解フノー」と田口順二さんの絵による四月と十月文庫『理解フノー』の発売から一年がすぎた去る10月、同文庫の8冊目が刊行された。
牧野伊三夫さんの『仕事場訪問』だ。
これは、『四月と十月』に随時連載していた「仕事場訪問」から、編集しなおしたもの。
連載中からおもしろかったが、こうやってまとめてみると、さらにおもしろい。
なにがおもしろいかというと、美術家や芸術家といった人たちのジンジョーじゃない姿が浮かびあがるからだ。いろいろな意味でジンジョーではない。
しかし、読み終わるごろには、人間って一人一人、あんたもあんたもあんたも…おれも、いろいろな意味でジンジョーじゃねえんだなとおもえてくるところが、またおもしろい。
そういうジンジョーじゃない人間たちが集まってつくりあげているこの世は、ジンジョーじゃないのはアタリマエで、理解フノーなわけです。
ところで、『仕事場訪問』発刊を記念したトークイベントが決まり、なりゆきでおれも登壇することになった。
1月14日(日)、下北沢のB&Bで、15時からです。
トークのテーマなど詳細は後日あらためて告知します。
これまで、四月と十月文庫発刊のたびに出版記念会が行われ、前作の著者が新刊の著者に「脱稿旗」を渡すことをしてきた。
7冊目の『理解フノー』の前は、牧野伊三夫さんの『僕は太陽をのむ』だったから、牧野さんからおれが「脱稿旗」を受け取った。
いまおれの手元にあるそれ(じつはそのときの出版記念会で泥酔しすぎて持ち帰れず、都内某所にあずけたままになっている)を、また牧野さんに渡すことになる。
その「脱稿旗」を受け継ぐ式を、このB&Bのトークの場でやる予定だ。との連絡が入っている。いったい、どういうトークになるのか。
とにかく、ジンジョーでなく、たのしいおもしろいことになるにちがいない。1月14日を予定しておいてください。
牧野さんの本は、単著では、これで3冊目。『僕は太陽をのむ』のあと、昨年12月に『かぼちゃを塩で煮る』(幻冬舎)がある。これがまたよいんですね。かっこつけない、自由でのびのびした料理と食事と文章と絵が、牧野さんらしい。ぜひご覧ください。
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