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2019/08/21

東京新聞連載「エンテツさんの大衆食堂ランチ」82回目、立川市・ふじみ食堂

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先月19日掲載の分。すでに東京新聞のサイトでご覧いただける。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyoguide/gourmet/lunch/CK2019071902000187.html

今回は、この連載では初めての「ロードサイド型」の食堂だ。それに、立川市の食堂も初めてだし、さらにJR立川駅から多摩モノレール(は乗ったことがあるけど)柴崎体育館駅に降りるのも初めてだ。まったく土地勘のない郊外。

ここを教えてくれた知人は、以前日野市に住んでいて、ときどきクルマで新奥多摩街道を走ったときに寄っていたそうだが、徒歩だとけっこう歩く。もともと「ロードサイド型」というのは、クルマの客が中心の立地であり店舗だから、当然のことだ。

「ロードサイド型」というのは、あまり一般的な用語ではなく、マーケティング屋などが使っていた呼称だと思う。だいたい「立地」をさしていた。

一般的には「ドライブイン」と呼ばれる業態があって、その定義があるわけではないが、ロードサイドでも、店舗の間口が広く、敷地も広く、大型のトラックやバスなども駐車できるスペースがあるイメージだ。

ふじみ食堂のばあい、駐車スペースが乗用車10台分ぐらいが線引きしてあって、大型トラックやバスは止まれない。なので、「ロードサイド型」の食堂と書いた。

しかも、この食堂の周辺だけは、大きなマンションや団地それにスーパーなど建ち並び、駅からの途中の荒っぽい景色と比べ、整った住宅地の「町」のカタチを成しているのだ。近隣の客も多いのだろう、メニューは酒とつまみも充実していた。中華と洋食が中心の食堂で、ガッチリ食べたい客が多いのか、800円台のセットメニューが豊富だった。こざっぱりとした味付けで、ラーメンも食べてみたくなったが、簡単には行けない。

というわけで、駐車場完備以外は、とくに「ロードサイド型」の特徴はない。1965年頃の開店だから、モータリゼーション真っ盛りが進行中であり、鉄とコンクリートの「都市化」のため、東京郊外の幹線道路は建築関係のトラックなどが横行していた時期だ。まもなく「ニューファミリー」市場が成長し、ドライブがレジャーの憧れのアイテムになる。人びとの移動も鉄道からクルマへシフト、郊外の「都市化」がすすみ人口が増える。そういう波の中で、さまざまな「ロードサイド・ビジネス」が成長した。

ふじみ食堂までの新奥多摩街道沿いには、大小さまざまなロードサイド・ビジネスが見られ雑然とした荒っぽい景色をつくっていたが、「マッサージ店」まであって驚いた。

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