癌治療11回目。
2月2日が節分の日というのは124年ぶりなのだそうでニュースになっていたが、おれは28日ごとの通院日だった。
9時半の診療予約だったので、その1時間半前つまり8時には再来受付をすまし臨床検査科で採血採尿をしないといけない。混み具合にもよるが、検査結果が出るまでには1時間半みとかなくてはならないことになっている。
病院の受付が始まるのが8時なので、再来受付機が稼働始めてすぐぐらいに機械に診察券を突っ込みペロッと出てきた受診票を持って、臨床検査科へ。臨床検査科が動き出すのは8時半だ。8時45分頃よばれ、採血採尿をすます。
診療受付をして診療室の前で待つ。『サキ短編集』(新潮文庫)を読む。予想していた以上に早く9時45分頃よばれる。
高い薬に替えた結果は、どうか。おれとしては薬の副作用はあるが、治療始まって以来、最も体調がいい感じだ。数値が悪くなっているはずはないという確信があった。
ドアをあけて主治医の顔を見ただけで、いい結果だとわかった。
おれが荷物を置いて座るあいだに、「下がりましたよ、よかった」と主治医がいう。
いくつになりました、腫瘍マーカーの数値を聞く。前回から1割ぐらいの低下で、まだ基準値以下にはなっていない。
もっと下がると思っていたから、そういうと、「新しい薬を飲んだのは21日間だけですからね、こんどは28日になるから、もっと下がると思いますよ」
「ほかの数値もほとんど基準値以内になりましたよ、ほらきれいになって」
モニターをのぞく。基準値越えしている数値の欄はピンク色でピンク色だらけだったのだが、腫瘍マーカー以外のピンク色は肝臓のγ—GTPのみ。それだって、1400ぐらいあったのが70ぐらいになっているし(基準値は18~66)、毎日酒を飲んでのことだから上等だ。
いくつかの副作用の症状についてアレコレ。ようするになれるより仕方ないし、なれることができる範囲の状態で問題なし。
次回の予約をし、中央処置室へ。混んでいて待たされた。いつもの注射2本。
総合窓口に受診票を出し、薬の処方箋を受け取り、自動支払機で会計をすます。8,200円。
薬局へ。混んでいた。
薬代28日分になるから27,000円ぐらい必要かと思っていたが、272,100円で負担額は1割より低い18,000円だった。なぜかわからない。
でも、合計26,200円、高い。これが、毎月になる。これで、どれぐらい、いのちが延びるのだろう。延びて、どうするのだろう。
薬局を出たのは11時半過ぎだった。
今回の腹部の皮下注射は、丁度ベルトの位置ぐらいで、それもあってか、腫れと痛みが少し酷かった。あまり気にしないで動くようにするが、翌日は、ちょっときつかった。
おれの癌細胞は、急激に悪化する質の悪いやつらしいのだが、来月は大丈夫だろう。
2021/01/17
新しい薬。
https://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2021/01/post-facf00.html
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