五十嵐洋之さんの訃報。
去る3日、ビレッジプレスから五十嵐洋之さんが亡くなったことを知らせるメールが届いた。
「昨年6月、食道に腫瘍が見つかり、自宅で闘病しておりましたが今年1月8日に死去しました。50歳でした。」とのこと。
五十嵐洋之さんは、ビレッジプレスの社長であり『雲遊天下』の編集長として活躍されていた。
メールには、このようにも書かれていた。
「『雲遊天下』132号は3月ごろより制作を進めていましたが緊急事態宣言発令で一旦中断しているところへ病気が見つかりました。
すでに状態は非常に悪く、それでも秋のはじめ頃までは、なんとかつくりたいとパソコンに向かったりもしていましたが、気力も体力ももたず、かないませんでした。
残念ですが『雲遊天下』は休刊といたします。」
『雲遊天下』には何度か寄稿させていただいたし、初めてお会いした『雲遊天下』発行前からいろいろ気にかけていただきながらあまりお役に立てなかった。
残念、としかいいようがない。
50歳という若さ、『雲遊天下』でもっといろいろやりたいことがあったはずのご本人は、もっと残念だったろう。
編集も小さな出版社の社長も、ご苦労の多い仕事だったと思う。
安らかにお眠りくださいと祈りたい。
18年1月にお会いしたのが最後になってしまった。
インディーズなカルチャーを雑多に編み込んだ『雲遊天下』の休刊は惜しまれるが、貴重な足跡を残したと思う。
おれはとくに、中川五郎さんが書かれていたことが記憶に残っているし、大切な証言だと思っている。山川直人さんの作品は、この雑誌で知った。カニコーセンの堤雅彦さんも。
2015/10/31
『雲遊天下』122号に、南陀楼綾繁『ほんほん本の旅あるき』(産業編集センター)について書いた。
https://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2015/10/122-9a91.html
2012/11/18
『雲遊天下』111号に「大衆食堂から見るなくなったもの」を寄稿。
https://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2012/11/111-a95c.html
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