つぎつぎと労作、力作、傑作。
去る5月5日、伊那の黒猫から、ドーンとお宝が届いた、近日中に紹介すると書いたばかりだが、パソコンの調子が悪いこともあってグズグズしているうちに、昨日、さらに「日本のレコード2」が届いた。
おれのほうは元旦に届いたレターパックの中身すらまだ紹介していないのに、あいかわらず、すごい馬力だ。
そして、あいかわらず、どれも面白い。
5月5日に届いたものは、全国に散在する34名の方々の作品が袋詰めの「季刊黒猫」(上の写真上段)、毎日なにかを鑑賞している黒猫店主・田口史人さんが見たりふれたり考えたり感じたりしたことなどを綴る「観々日」2020年度下半期、お馴染み円盤のレコブック・シリーズの「アリスは不思議な飛行船」、そして新規の「日本のレコード」だった。
レコブック・シリーズ、田口さんの円盤寄席で買ったものも含めて10冊近くになると思うが、元旦にいただいたのは「青春を売った男達 小椋佳と井上陽水の七〇年代」だった。そして、70年代といえば、はずせないのが今回のアリス。どちらもタイトルからひきつけられるし、内容も裏切らない。
「日本のレコード」については、「「レコードと暮らし」(夏葉社)やレコブック・シリーズのベスト版であり、それらの間口を広げるというか、一度入口をふっ壊してみるというか、そんなものになる」らしい。前回1回目は、50年代はじめのビニール盤からスタートしている。今回は、子門真人「およげ!たいやきくん」(キャニオン一九七五年)など子供たちをターゲットにしたレコードだ。週刊で思いつくままに書き、本にするとき、年代順にまとめるようだ。
いずれも、「盤」から入って、盤の周辺の人びと(歌手やレーコド会社の人たちもちろん、求めたり買ったり聴いたりの人たち)を綴り、時代というか、「存在」に迫り検証していく。その洞察も鮮やかで、うなってしまう。
音楽(あるいは歌手や奏者など)とレコードの関係における70年代の前半と後半の変わりようは、料理と料理本の関係に似ていると思った。ようするに、在るものをレコードにしたり、在るものを料理本にしたりではなく、ある種のスターシステムのような「ギミック」が支配的になった。80年代は、その手法が確立していく過程とみることができそうだ。どの分野も、そうかもしれない。それだけで世の中が成り立っているわけではないんだが。産業や経済優先の結果としては。
60年代後半から70年代の検証は重要だね。
ってことで、ここまで入力するのに時間がかかったので、これぐらいで。
田口さん、人生の蓄積があってこそできることを、のりにのってエネルギッシュにやっている感じだけど、身体には気を付けてほしいね。無理していると、必ずドカーンとくるから。
当ブログ関連
2021/01/02
元旦のレターパック。
https://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2021/01/post-4bbaf2.html
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